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「トリートメント不要」のシャンプーは本当?美容師の硫黄(イオウ)理論を科学的に検証してみた

「このシャンプーなら、あとのトリートメントはいりません」
先日見たYouTubeの動画でとある美容師さんが話していました。

美容師さんにそう言われたら、毎日のケアが楽になりそうで気になりますよね。さらに、その美容師さんは、別のトリートメントをシャンプーに混ぜる使い方も勧めていました。

ただ、説明を聞くうちに、ひとつ引っかかった言葉があります。

「イオウが髪の補修に役立つ」というものです。髪の結合に硫黄が関わっていることと、製品に配合された「イオウ」が傷んだ髪を直すことは、同じ話なのでしょうか。

「トリートメント不要」のシャンプーは本当?美容師の硫黄(イオウ)理論を科学的に検証してみた
「トリートメント不要」のシャンプーは本当?美容師の硫黄(イオウ)理論を科学的に検証してみた

今回は、「トリートメント不要」という言葉の受け止め方から、シャンプーに別製品を混ぜる使い方、イオウの説明、そして広告表現まで、順番に考えてみます。

最初に確認したいこと
この記事は、提示された成分名と説明をもとにした検討です。製品の全成分表示、配合量、処方全体、試験結果は確認できていません。成分名だけで、特定製品の効果や品質、二つの製品を混ぜたときの仕上がりを確定することはできません。

まず結論:「イオウが髪の結合を直す」は言い過ぎ

結論からズバリ言うと、美容師さんの「イオウ(硫黄)が髪の最小成分だから、ダメージ補修に直接効く」という説明は、科学的には間違いです。

毛髪科学や皮膚科学の世界において、「物質としてのイオウ(単体)」を髪の外から塗ったからといって、傷んで切れてしまった髪の結合(シスチン結合)が元通りに直るという事実は認められていません。

「イオウが髪の結合を直す」は言い過ぎ

髪を構成するケラチンには、硫黄を含むアミノ酸が関わっています。そのため「髪と硫黄には関係がある」という説明自体は、まったくの的外れではありません。

しかし、髪の構造に硫黄が含まれることから、外から塗った成分表示上の「イオウ」が、傷んだ髪のシスチン結合を元どおりに直すとは言えません。 シャンプーやコンディショナーを一度使うことと、髪の内部構造が元に戻ることも区別が必要です。1

学術的に見ると、化粧品に配合される「イオウ」の本当の目的は、髪の補修ではなく「頭皮(地肌)のケア」。主に以下の効果のために使われます。

  • 頭皮の殺菌・抗菌
  • フケや痒み(かゆみ)の予防
  • 余分な皮脂の分泌を抑える

つまり、イオウは髪を修復するパーツではなく、「頭皮環境を健やかに整えるための成分」なのです。

悲報…と思いきや、実はこの製品「中身は本物」でした

「じゃあ、あの美容師さんの言っていたことは全部ウソで、怪しい製品なの?」と思ってしまいますよね。

ですが、ここからがこのお話の面白いところ。
実は、成分表をプロの目でじっくり解析していくと、美容師さんの「理論(説明)」は間違っているものの、紹介している「製品(中身)」自体は、卒倒するほど超贅沢で優秀なヘアケア製品であることが分かりました。

なぜ、説明は間違っているのに製品は優秀だと言えるのか?
その謎を解き明かすために、まずは「トリートメント不要」と言い切るシャンプーの成分から詳しく検証していきましょう。

検証①:「トリートメント不要」はどこまで本当?

次に気になるのが、「このシャンプーを使えばトリートメントはいらない」という大胆な謳い文句。

こちらも結論から言うと、「髪質によっては50%正解だけど、すべての人にトリートメント不要とは言えない」というのが実際のところです。

シャンプーに含まれる界面活性剤は、汚れを落とすだけでなく、泡立ちや、ほかの成分が髪や頭皮にどのように残るかにも関わります。ただし、アニオン界面活性剤が入っていることだけで、補修成分が髪の深部に十分届き、誰にとってもトリートメントが不要になるとは言えません。 仕上がりは処方全体や髪の状態によって変わります。2

なぜそう言えるのか、成分の裏付けと一緒に見ていきましょう。

理由その1:シャンプーなのに「髪の栄養そのもの」で洗っている

通常、一般的なシャンプーは「汚れを落とすこと」が主な目的ですが、このシャンプーの成分構成は度肝を抜かれるほど豪華です。

成分表を見ると、以下の「PPT系界面活性剤」と呼ばれる超高級な洗浄成分が贅沢に配合されています。

  • ラウロイル加水分解シルクNa(シルク由来でなめらかな質感に)
  • ココイル加水分解ケラチン(羊毛)(髪にハリ・コシを与える)
  • ココイル加水分解コラーゲンK(圧倒的な保湿力としっとり感)

シルク、ケラチン、コラーゲンに由来する成分が並ぶと、「シャンプーなのに、トリートメントのような仕上がりになりそう」と期待したくなります。タンパク質由来の成分を使ったヘアケアには、髪の性質や見た目を整える可能性について研究もあります。3

これらは、傷んだ髪を補修する「トリートメントの主役」になるような贅沢な成分です。つまり、髪の栄養そのもので髪を洗っているような状態なので、洗うだけで髪の芯が驚くほど潤います。

さらに、わずか1分で髪の深部まで浸透してダメージを直すといわれる超優秀な補修成分「ジラウロイルグルタミン酸リシンNa(通称:ペリセア)」まで配合されています。

そのため、「軽いダメージ毛〜健康毛」や「髪が細くてペタッとしやすい人」なら、本当にこれ1本でトリートメントをしたかのようなしっとり・サラサラな仕上がりになります。

一方で、成分表に名前があるだけでは、「髪の芯まで潤う」「1分でダメージが直る」「高級成分を贅沢な量で配合している」とまでは判断できません。そこは製品ごとの処方や試験結果を確認したいところです。

【注意】ただし、こんな髪質の人はトリートメントが必要です!

どれだけシャンプーの補修力が天才的でも、すべての人に「トリートメント不要」が当てはまるわけではありません。

トリートメントの本来の大きな役割は、「髪の表面を油分でコーティングし、摩擦を防いで指通りを良くすること」です。

このシャンプーは髪の内部を補修する力は最強クラスですが、表面を保護する「油分」は少なめ。そのため、以下のような髪質の方は、このシャンプーだけだと「油分不足」でパサつきや引っかかりを感じる可能性が高いです。

  • ブリーチや縮毛矯正を繰り返しているハイダメージ毛
  • 髪が硬くて太い、ゴワつきやすい人
  • 頑固なくせ毛で、髪が広がりやすい人

だからシャンプー後にブローする前にヘアオイルをつけ、仕上げにもヘアオイルを使用しているのですね。

【この章のまとめ】
「トリートメント不要」というのは決して完全なウソではなく、それだけ贅沢な補修成分が詰まっている証拠です。
ただ、自分の髪質に合わせて、毛先だけは手持ちのトリートメントやヘアオイルで油分を補ってあげるのが、賢いヘアケアの正解と言えます。

それでも、トリートメントがいらない人はいる?

使ってみて、洗った後の指通りやまとまりに満足できるなら、その人の普段のケアでは、シャンプー後のトリートメントを省けるかもしれません。髪が細く、重い仕上がりを避けたい人にとっても、試す価値のある使い方です。

ただし、「トリートメント不要」は全員に当てはまる約束ではありません。ブリーチや縮毛矯正を繰り返した髪、乾燥や引っかかりが気になる毛先、広がりやすい髪では、シャンプーだけで物足りないこともあるでしょう。

トリートメントには、髪の水分や油分を補い、表面の手触りやくし通りを整える役割があります。洗い上がりがよくても、乾かした後に毛先が引っかかるなら、そこにケアを足すという考え方が自然です。4

美容師さんがブロー前や仕上げにヘアオイルを使っていたのも、毛先の手触りやまとまりを調整するため、と考えると分かりやすいですね。ただし、その製品に「油分が少ない」とまでは、全成分表示を確認せずには断定できません。

この章のまとめ: 「トリートメント不要」は、使った人の髪質や求める仕上がりによっては成り立ちます。まずシャンプー単体で試し、乾かした後の毛先に必要な分だけトリートメントやヘアオイルを足すのがよさそうです。

検証②:『シャンプーにトリートメントを混ぜる』という裏ワザの正体

その美容師さんがお勧めするもう一つの裏ワザ、「シャンプーにトリートメントを2プッシュほど混ぜて使う」という方法。

「シャンプーとトリートメントって混ぜていいの?」「お互いの効果を打ち消し合わない?」と不安になりますよね。

実は、この混ぜるアイテムの成分(水、ラウリルヒドロキシスルタイン、ペンチレングリコール…など)を分析すると、この裏ワザは非常に理にかなった、驚きの高保水ヘアケアに化けることが分かりました。

ただし、最初の数成分だけで「油分が一切ない」「シャンプーに混ぜても必ず泡立ちを邪魔しない」とは判断できません。ここでも全成分表示と、メーカーが案内する使用方法が大切になります。

衝撃の事実:これは一般的な「トリートメント」ではない!

通常、私たちがイメージするトリートメントには、髪の表面をヌルッとコーティングして指通りを良くする「シリコン」や「高級アルコール(油分)」、そして「カチオン界面活性剤」がベースに使われています。

しかし、この製品にはそれらの油分が一切入っていません。代わりに、マイルドな洗髪・泡立ちをサポートする成分(ラウリルヒドロキシスルタイン)をベースに、贅沢な美容成分がこれでもかと溶け込んでいます。

つまり、これは一般的なトリートメントではなく、「水溶性の髪・頭皮用美容液(ブースター)」なのです。油分が入っていないからこそ、シャンプーと混ぜても泡立ちを邪魔せず、綺麗に馴染んでくれます。

シャンプーに混ぜることで起きる「3つの神効果」

この特殊な美容液をシャンプーに混ぜて泡立てることで、以下のような圧倒的な相乗効果が生まれます。

  1. 髪の保水力が限界突破する
    ヒアルロン酸を遥かに凌ぐ保水力を持つ「ポリグルタミン酸」や、シルク由来の「セリシン」が配合されています。シャンプー中にこれらが混ざり合うことで、洗い流した後の髪の「もっちり感」と「柔らかさ」が格段にアップします。
  2. 髪と頭皮のエイジングケア・抗酸化
    非常に強力な抗酸化作用を持つ「グルタチオン」や、頭皮を健やかに保つ「イオウ」、炎症を抑える「グリチルリチン酸2K」が頭皮環境にアプローチ。洗髪しながら地肌のケアまで同時に叶えてくれます。
  3. シャンプーの泡質がさらにきめ細かくなる
    ブレンドすることで泡立ちがよりマイルドで濃密になり、髪を洗うときの「摩擦ダメージ」を極限まで減らすクッションになってくれます。

つまり、美容師さんの言う通りに混ぜて使うことで、その場で「世界に一つだけの、超高級・高保水頭皮ケアシャンプー」をDIYしている状態になるのです。


美容師さんが指定したその二製品の組み合わせには、使い方としての意図があるのでしょう。ただ、市販の別のシャンプーとトリートメントにも応用できる「万能の裏ワザ」と考えるのは避けたいところです。まずは製品の使用方法を確認し、指定された組み合わせと量で試すのが安心です。

【この章のまとめ】
市販のトリートメントをシャンプーに混ぜるのは絶対にNG(泡立たなくなります)ですが、この組み合わせに限っては「お互いの長所を引き出し合う最高のブースター」になります。ツルツルした油分の艶ではなく、髪の内側から湧き出るようなみずみずしい潤いを求めている方には、試す価値が極めて高い裏ワザです。

なぜ美容師さんは『イオウが髪に効く』と言ったのか?

ここまでの検証で、美容師さんの「イオウが髪の最小成分だから、ダメージ補修に直接効く」という理論は、科学的には少しズレているとお伝えしました。

では、なぜ現場の美容師さんや一部のメーカーは、自信満々に「イオウが髪に効く!」と謳っているのでしょうか?

そこには、毛髪科学の基本知識と、成分のちょっとした「混同(ごちゃ混ぜ)」という背景がありました。プロが誤解してしまった理由を、優しく紐解いてみましょう。

理由①:「シスチン結合には硫黄が含まれる」という事実

美容師さんが国家試験やサロンの勉強会で必ず習う、毛髪科学の超基本があります。
それは、「髪の芯(ケラチンタンパク質)を支えているのは、シスチン結合(S-S結合)である」という事実です。

この結合の主役である「シスチン」というアミノ酸は、構造の中に硫黄(S)を含んでいます。
そのため、勉強熱心な美容師さんほど「髪の結合 = 硫黄(S)がカギを握っている!」という強い印象を持っています。

理由②:成分表の「イオウ」と「グルタチオン」の混同

今回ご紹介したトリートメントの成分表には、ストレートに「イオウ」と書かれています。
これを見た美容師さんの頭の中で、点と点が間違った形で繋がってしまった可能性が高いのです。

  • 美容師さんの脳内イメージ:
    「髪の結合は硫黄でできている」+「成分表にイオウがある」=「じゃあ、このイオウが髪の切れた結合を直接くっつけて直してくれるんだ!」

しかし前述の通り、素材としての「イオウ単体」をいくら外から塗っても、髪の結合にはなれません。

ただ、この製品にはイオウとは別に、「グルタチオン」という成分が入っています。
グルタチオンは硫黄を含んだアミノ酸からできており、こちらは髪のダメージ(酸化)を防いだり、結合をサポートしたりする役割に期待が持てます。

つまり、「製品に入っているグルタチオンなどの効果によって、実際に髪はしっかり補修される」のですが、美容師さんはその理由を「成分表にある『イオウ』のおかげだ!」と勘違い(あるいは分かりやすく簡略化)して説明してしまった、というのがこの裏話の真相です。

【この章のまとめ】
美容師さんの「科学的な説明」自体は少しピントがズレていましたが、それは「髪を良くしてあげたい!」「この製品のすごさを伝えたい!」という熱意の裏返しでもあります。

説明の仕方は間違っていても、彼らが「この製品を使ったら、お客様の髪が本当に綺麗になった!」という現場での実体験(事実)をもとに勧めていることは間違いありません。

「イオウで髪が直る」という表現は、薬機法上どうなの?

美容室の店頭やメーカーの広告で「髪のダメージを補修する」という表現を見かけることがあります。ここで気を付けたいのは、「傷んだ髪の手触りや見た目を整える」という意味なのか、「壊れた内部構造を元どおりに復元する」という意味なのかです。

厚生労働省が示す化粧品の効能の範囲には、「毛髪の水分、油分を補い保つ」などがあります。一方、薬機法第66条は、化粧品や医薬部外品などについて、効能・効果に関する虚偽または誇大な広告等を禁じています。5

そのため、「イオウが切れたシスチン結合を元どおりにつなぎ、髪を完全に修復する」といった断定的な宣伝には、科学的根拠と広告表現の両面で疑問が生じます。 ただし、実際に薬機法違反に当たるかどうかは、製品の区分、承認内容、広告全体の表現や文脈を確認せずに決められません。

美容師さんの口頭説明なら問題ない?

元の説明では、「1対1の会話なら取り締まりにくい」という見方もありました。確かに、店頭での会話と公開された広告では、確認のしやすさが違います。

しかし、口頭なら何を言っても法律上問題ない、という意味ではありません。 また、SNSに書けば「一発でアウト」とも一律には言えません。判断には、実際にどんな言葉を、どの製品について、どのような場面で使ったかが必要です。法律が「何人も」虚偽・誇大な記事を広告、記述、流布してはならないと定めている点も押さえておきたいところです。6

消費者としては、「直る」という言葉を聞いたときに、手触りが整う話なのか、髪の構造が元どおりになる話なのかを確認すると、説明を受け止めやすくなります。

医薬品等の広告規制について |厚生労働省


まとめ:賢い付き合い方

美容室で「トリートメント不要」や「イオウが髪に効く」と言われると、本当かどうか見極めるのが難しいですよね。今回の検証を改めてまとめると、以下のようになります。

  • 「イオウが直接髪を直す」という理論は、科学的には間違い
  • ただし、製品自体の「成分(処方)」は間違いなく最強クラスの贅沢さ
  • 髪質によっては本当に「これ1本(またはシャンプーと混ぜるだけ)」でヘアケアが完結する

美容師さんの言葉すべてを鵜呑みにする必要はありませんが、「説明はちょっと大げさだけど、置いてある製品の質は本物なんだな」と解釈するのが、賢い消費者の目線です。

あなたの髪にはどう取り入れるのがベスト?

もし、あなたがこの製品を試してみたい、あるいはすでに持っているなら、ご自身の髪質に合わせて以下のように使い分けてみてください。

  • 髪が細い・軟毛・軽いダメージの人:
    美容師さんの言う通り、シャンプー1本、またはトリートメント美容液を混ぜるだけのケアで、驚くほどもっちり・サラサラな理想の髪に仕上がる可能性が高いです。
  • ブリーチ毛・くせ毛・髪が太くて硬い人:
    このセットだけでは、髪の表面を保護する「油分」が足りず、少しパサつきや引っかかりが残るかもしれません。その場合は、お風呂上がりのドライヤー前に、手持ちのヘアオイルやアウトバストリートメントを毛先に少し足して油分を補ってあげると完璧です。

言葉のトリックに惑わされず、優秀な成分の力を賢く味方につけて、毎日のヘアケアで褒められ美髪を目指していきましょう!

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  1. チオグリコール酸を用いたヒト毛髪のパーマ処理によって誘発される分子間ジスルフィド架橋構造変化 – PubMed ↩︎
  2. シャンプー用界面活性剤技術のレビュー:消費者メリット、原材料、および最近の動向 – PubMed ↩︎
  3. 毛髪化粧品製剤のための機能性タンパク質およびペプチドのバイオテクノロジー – PubMed ↩︎
  4. ・化粧品の効能の範囲の改正について(◆平成23年07月21日薬食発第721001号) ↩︎
  5. ・化粧品の効能の範囲の改正について(◆平成23年07月21日薬食発第721001号) ↩︎
  6. 医薬品等の広告規制について |厚生労働省 ↩︎

絡まりやすいダメージのある細い髪の改善ヘアケア商品(トリートメント)

ダメージにより絡まりやすくなった細い髪を改善するためには、適切なトリートメント成分や薬剤の選択が重要です。髪の補修・絡まり防止のために推奨されるトリートメントや施術について主要成分と説明をします。

絡まりやすいダメージのある細い髪の改善ヘアケア商品(トリートメント)
絡まりやすいダメージのある細い髪の改善ヘアケア商品(トリートメント)

トリートメントの目的

ダメージ毛は様々なダメージによって髪の組織が壊れたり、髪の内部の組織が流出していたりします。また、カラーリングやブリーチによって髪の内部が空洞化していたりします。

なのでダメージ毛はトリートメントによって髪の組織を補給することで、ダメージによって起きる絡まりや弾力を取り戻したり、手触りや柔軟性などを向上させます。

続きを読む 絡まりやすいダメージのある細い髪の改善ヘアケア商品(トリートメント) →

悪者にされる「シリコーン」特有の”パーマがかからない・頭皮に付着”は間違いとノンシリコンシャンプーのリンスにはシリコン配合という矛盾

先日パーマをかけるといういつも来られるお客様の髪を触ると、ゴワゴワというかパサパサになっていて、お客様が自分で扱うのも大変なことになっていたのですね。
聞くと、ドラッグストアなんかに最近大々的に宣伝されている『ノンシリコンシャンプー』を使ったらこうなったというのです。
それでパーマの処理の際に幾つかトリートメントをして柔らかく手触りの良い仕上がりにしました。

悪者にされる「シリコーン」特有の

ノンシリコンシャンプーを悪く言うつもりはなくて、そのお客様の髪の状態が染めていたり、くせ毛の乾燥毛なのでシャンプーやトリートメントが髪質に合ってなかったとか、ブローの仕方や処理がまずかったということなのだろうと思うのです。

さて、最近のノンシリコンシャンプーの流行りというのは、世間で言われている『シリコーン』の悪評によるものが多いのでしょうか。
以下の様なシリコーンにまつわる悪い評判があるようです。

世間で認識されているシリコーンの悪評

・パーマやカラーリングの施術を阻害する。
・頭皮に付着する。皮膚に浸透する。
・毒性がある。副作用が起きる。アレルギーを引き起こす。

美容師の間でも、近年までシリコーンを毛嫌いしていた傾向がありました。
ただ、それは30年ほど昔の「アミノ変性シリコーン」とか「シリコーンオイル」の出始めに言われていた話が受け継がれた結果なのでしょうね。

しかし、これらシリコーンの悪評はすべて間違いです。

ここ最近になって、かなり科学的な面から実証する美容師さんや大学の化学専門の教授や学者を交えた研究が進んでいて、シャンプー時の作用も実証されて始めています。

まず、シリコン配合シャンプーとノンシリコンシャンプーで洗った髪をパーマやカラーリングの施術しても、ほとんど影響に違いがありません。パーマのウエーブ効率やカラーリングの染毛状態に影響はないのです。

次に、頭皮に付着するとよく言われますが、お湯ですすげば皮膚についたシリコーンは取り除かれることが分かっています。
付着しないのですから、毛穴に詰まることはありません。よって、育毛を阻害するようなことは考えられません。

そして、シリコーンはかなり毒性が少ない物質です。
生理活性が低いためヒトを含む生体への毒性が小さいとされています。
ただ、アレルギー体質の人は、シャンプーや化粧品など、あらゆるものに気をつけたほうがいいでしょう。
シャンプーやトリートメントにシリコーンが配合されているように、
多くの化粧品にはあらゆる化学成分や同植物由来の成分が含まれているのですから。
(※「あきらめないで!」な石鹸に含まれていた小麦タンパク質の一種で、全国的なアレルギー患者を起こした事件は記憶に新しいです。)

【シリコン入りシャンプーとノンシリコンシャンプーの違いと「危険性の研究結果」無いから安全とは限らない話 | CUTPLAZA DIARY】 シリコン入りシャンプーとノンシリコンシャンプーの違いと「危険性の研究結果」無いから安全とは限らない話 | CUTPLAZA DIARY
【「茶のしずく石鹸」アレルギー発生報告1786件 重症例が226件 | CUTPLAZA DIARY】 「茶のしずく石鹸」アレルギー発生報告1786件 重症例が226件 | CUTPLAZA DIARY

どうでもいいのですが、ノンシリコンシャンプーのトリートメントにはシリコーンが配合されているそうですが、それはいいのかしら。

先に申し上げたノンシリコンシャンプーが悪いとか、シリコーンが悪くないとかそういうことではなく、
髪の毛の状況に合わせてシャンプーやトリートメントなどをしましょう。
髪が本当に傷んでいたら、タンパク質の補給やキューティクルをオイルやコーティング剤で守るとかが必要ですし、トリートメントも付けたら少し時間を置くとか、ドライヤーの熱を当てすぎないといった個々の髪質にあったケアが必要なんですね。

手触りに関しては、シリコーンは濡れた髪の状態では重たい感じになりますが、乾くとサラサラで手触りが良くなる点で、他のトリートメントではかなわないような利点があります。(※髪の内部は治っていませんが)

さて、シリコーンは単体では髪に付着しにくいそうです。
油の一種と考えれば、一見くっついているような状態になっても、単体では洗い流すと取れてしまいます。
ここ最近、美容室界隈で「ポリイオンコンプレックス」とか「イオンコンプレックス」と呼ばれている現象によって、シャンプーに含まれるシリコーンやオイルなどが髪の毛に付着しているそうです。
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