東京電力・福島第一原子力発電所の事故の収束作業で、工事を請け負った下請け会社の役員が、作業員に対して線量計に放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう指示していたとされる問題で、指示したとされる建設会社「ビルドアップ」の取締役(54)は「線量を偽装する目的だった」と認めました。
取締役は「アラーム音が何度も鳴るので、カバーを思いついた。間違った考えだった」と謝罪しました。
【東電下請け会社、線量計に鉛板で被ばく線量偽装疑い 厚生労働省、立ち入り調査 | CUTPLAZA DIARY】
取締役と社長が会見で説明した内容によると『30日夜にはいわき市の宿舎で作業員10人に対して、「線量計の前面に鉛のカバーを装着して入りたい」と切り出した。「被曝線量限度が残っていないと、その後作業できなくなる」と説明し、線量を低減させる目的であることも明かした。うち3人は、作業当日の12月1日朝になって装着を拒んだため、作業から外した。』とのことですが、朝日新聞の21日の記事によると『昨年12月2日夜、作業員の宿舎だった福島県いわき市の旅館で、役員とのやりとりを作業員が携帯電話で録音』を入手していたともされています。
低線量エリアの作業員は鉛カバーを付けず、高線量の作業をする取締役含む5人は、線量計に鉛のカバーを付けていたといいますが、線量は低減せず、偽装はこの1回だけと釈明しましたが、鉛カバーは構内に捨てたと証言しています。
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