愛媛県の民放あいテレビで放送されていたバラエティ番組で出演者からの継続的なセクハラを受けていた女性アナウンサーが、適切な対応をしていなかったとしてあいテレビに対して4100万円余りの賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。¹

放送倫理・番組向上機構（BPO）の放送人権委員会にも人権救済の申し立てをしていましたが23年7月の調査報告書で「あいテレビが、放送内容が女性の意に反していたと気付くのは（女性が降板を申し出る21年11月まで）困難だった」として、人権侵害や放送倫理上の問題はなかったと結論づけています。²³

問題のバラエティ番組は「鶴ツル」というタイトルで、出演者はタレントの片岡鶴太郎さんと曹洞宗西瀧寺の住職と女性アナウンサーの3人がお酒を飲みながらトークを繰り広げ、「ちょっと大人の夜」をコンセプトにしていていたということです。

弁護士ドットコムによれば当初聞かされていたコンセプトと違う下ネタ満載の番組内容や、番組内で37件の性的なセクハラ行為があり、テロップやSM画像が映し出されたとのことで番組が率先してセクハラに加担していたような状況だったようです。⁴

放送当時のCMは見たことがあるのですが、番組自体を見たことがないので内容がどうだったのかは判断できないのですが、本人が嫌がっているという事に気が付かなかったという番組サイドの意見や、片岡鶴太郎さん側のコメントが一切されていないというのは残念な感じがします。

1. “番組でセクハラ放置” フリーアナウンサー 愛媛の民放を提訴 | NHK | テレビ局 ↩︎
2. 放送人権委員会決定79号 (bpf) ↩︎
3. 収録中のセクハラで精神的苦痛　フリーアナが「あいテレビ」を提訴 | 毎日新聞 ↩︎
4. 有名タレントや僧侶から番組内でセクハラ、フリー女性アナが「心と体が壊れた」 地方局を提訴 – 弁護士ドットコム ↩︎