「海外の男性が毛生え薬を飲んだら体が女性っぽくなった」のウソと脱毛症治療薬プロペシアについて

「海外の男性が毛生え薬を飲んだら体が女性っぽくなったってホントなーん?」と、南海放送ラジオの「サッシー・ミヤジー土曜はどうよ!?」番組内で「ほんとなんニュース」というコーナーで脱毛症治療薬で男性の体が女性のようになったケースについて紹介されていました。
元シリコンバレーの起業家で、5歳のこの父親であるウィリアム・マッキーさん(38)は、髪がうすいことを悩み、脱毛症治療薬のプロペシア(PROPECIA)を服用していたところ、女性ホルモンが増えて筋肉質だった体や胸板も柔らかくなって女性のようになったそうです。
そして彼はスカートを履くことを選んだ。とラジオで紹介されています。

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このプロペシアは脱毛症治療薬でも特殊な薬でして、この薬を飲んで女性化したニュースも初めて聞いたのですが、あまり日本のネットでも伝えられていません。
ザイーガさんによるとデイリーメール(The Daily Mail)て今年の7月22日に報じられていました。
そこには『プロペシアはエストロゲンが増加し、その結果、男性ホルモンであるテストステロンの育成を阻害する作用があります。』とされています。

プロペシアは髪の成長を妨げるDHT(ジヒドロテストステロン)を阻害する薬であり、女性ホルモンを増やす効果はない。

しかし、男性型脱毛症(AGA)の治療薬としてプロスカーやプロペシアの商品名で販売されているフィナステリド(finasteride)という抗アンドロゲン薬は、
男性ホルモン(テストステロン)を、髪の成長を妨げるDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させることを阻害する薬であり、
プロペシアを服用したことで女性ホルモンが増えることは無いでしょう。

無論、女性ホルモンは男性も持っていますから、男性ホルモンが抑制されて女性的な体つきになることはありますが、それで女性の服を着るかどうかは本人次第のような気がします。

それから、プロペシアやミノキシジル(日本ではロゲインや、頭皮につける発毛剤としてリアップがある)は、それぞれ別の病気の治療薬として使われていたものの、その副作用を利用して脱毛症治療薬として使われています。
たとえばプロペシアは前立腺肥大症や前立腺癌の治療薬として開発され、ミノキシジルは血管拡張剤の治療薬として開発された成分です。
それぞれが特有の疾患の治療薬であるとともに、間違った処方で副作用によって病状が悪化するなどの危険があります。
しかも、未だに何故発毛効果や脱毛抑制効果があるのかが、はっきりと分かっていません。
ゆえに、日本では医師の処方が必要な商品であることも忘れてはいけません。

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プロペシアは1日1錠内服の「飲む脱毛抑止剤」である。男性ホルモンによる脱毛作用を抑止するものであり、決して発毛に作用する薬ではないが、臨床試験では服用者の多くにある程度の発毛が認められる。日本では2005年12月に万有製薬(現:MSD)から発売された。海外では既に60か国以上で承認されている。DHT(ジヒドロテストステロン)という髪の成長を妨げる原因物質を抑えることで効果を発揮する。アメリカ食品医薬品局 (FDA) が認めた男性型脱毛症(いわゆる、若ハゲ)に有効な薬は、このプロペシアとミノキシジル(商品名ロゲインなど)のみである。なお、男性型脱毛症以外の脱毛症(円形脱毛症など)には効果はない。

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