中学校の図書館で借りてきたというライトノベルの挿絵をのりで貼りあわせて見られなくする規制がされていたというツイートが話題になっています。
挿絵が規制されたとする本は、成田良悟先生の作品「デュラララ!!」で、イラストはヤスダスズヒト先生です。
アニメは見たことがありますが、内容は「首なしライダー」といった都市伝説やカラーギャングという不良グループたちによる話。
ただ、規制されるほどの描写があるようにも思えませんし、たとえライトノベルを子どもに見せないほうがいいという理由があっても、本を破損するのはもっての外であり、勝手に検閲したり規制するのは、
図書館の自由の上で問題があるのではという批判があります。
【ライトノベルの挿し絵をわざわざ本のページをのりで貼り付けてまで規制した地元中学の図書室司書 – Togetter】
ライトノベルの挿し絵をわざわざ本のページをのりで貼り付けてまで規制した地元中学の図書室司書は頭おかしいと思う。本や著者編集者に対する冒涜だとも思った。 twitpic.com/bt72p6
— くおーてぃ (@9werty_) January 7, 2013
【はてなブックマーク – ライトノベルの挿し絵をわざわざ本のページをのりで貼り付けてまで規制した地元中学の図書室司書 – Togetter】
この話を読んだ時に思い出したのは、最近読んだ「ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)」の古書店店主の篠川栞子が以下のように話しています。
【【ビブリア古書堂の事件手帖】栞子「(時計じかけのオレンジの)旧版と新版では内容に大きな違いがあるんです」 – Fun heureux】
ビブリア古書堂の事件手帖 2 P52
「アレックスの暴力行為は一過性のものだとバージェスは考えていたようです。彼は大人になって、善悪も自分の意志で選択できるようになる・・・・・・これは若者の成長を描いた物語だったんです。でも、アメリカ版が刊行された時、出版社の意向で最終章は削除されました。」
これを踏まえて店員の五浦大輔は「時計じかけのオレンジ」という本が過激な内容が書かれていようとも「感想はただの感想だ。現実にどんな行動を取るべきか、大抵の人間は自分で判断することができる」と解釈しています。
本は内容もそうですが、刊行当時の行間や文字の大きさの違いからも、ひとつの作品となり得ることがあるわけです。
たとえライトノベルでも、挿絵といったイラストも踏まえて、作品の世界観を感じるために必要なものだと、私は思います。
ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
2012/07/22
【図書館にラノベを置いてもいいのだろうか?】
【司書 – Wikipedia】
【司書 – Wikipedia】
学校図書館の司書 [編集]
学校図書館法が想定している学校図書館の専門的職員を司書教諭といい、1953年に制度として発足した。司書教諭は省令で定められた司書教諭の講習を修了した教諭が充てられるもので、教員としての立場から学校図書館の専門的職務を行うことが期待されている。しかし実際には、司書教諭となる資格を有する教諭は不足してきたことなどから、かつては学校図書館法の附則に基づいて司書教諭は置かないことができるとされ、また附則が廃止された2003年以降も司書教諭は学級担任、教科担任と兼ねていることが多い。