現代の政治で「右翼」「左翼」と分類するフランス革命が勃発したのがきっかけで生まれた言葉と概念ですが、「中道主義」あるいは「中道派」は右翼でも左翼でもないみたいな使われ方をしていたりします。
しかしながら中道改革連合の「中道」はそうではないようです。
「それぞれに適した選択をする」ことで、「常に真ん中というわけではありません」と説明していますが、そもそもの本来の意味をぼかしているようにみえます。

立憲と公明の中道の説明は本質をぼかしている
立憲民主党と公明党は、中道とは「それぞれに適した選択をする」ことで、「常に真ん中というわけではありません」と「中道改革連合」 という新党を結成したのですが、どうも今回の「中道」という名前のこだわりには、公明党の重視してきた理念に立民の野田佳彦代表が旧民主党時代から愛着のあった「民主」の名を捨ててまで公明党と組みたかったのだろうかと考えてしまいます。
『中道を「右でも左でもない間をとる考え方として、世界の各国でも位置づけられる」とし、野田氏の説明は「王道」とみる』と朝日新聞は専門家の言葉として伝えています1が、今回の場合、公明党の主義思想に野田佳彦代表が乗っかったというのが本当のところでしょう。
公明党の「中道主義」は池田大作提唱に基づく
公明党の「中道主義」の理念は池田大作が提唱した「中道主義」に基づくものであり、単なる政治的な中立や妥協を指すのではなく、仏法(仏教)の哲理を社会の現実に適用しようとした「生命の尊厳」を根本とする人間主義の思想です。2
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だから記者会見などでは何度も「中道」のもとは仏教用語という話が出てきているのですね。
新党が「中道」を名に冠しているのも、創価学会員にとって馴染み深いこの言葉を通じて、池田氏が掲げた「生活者重視」の政治を再構築しようとする意図があると分析されています。3
ところで立憲民主党は野党内の中道活動を担ってきた自負に基づき、「穏健な保守」から「リベラル」までを包含する大きな受け皿を目指しています。綱領案には「生活者ファースト」や「現実的な外交・防衛政策」が盛り込まれており、特定のイデオロギーよりも実務的な政策を優先する「中道」の定義に合致させようとしています。
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立憲民主党はリベラル・左派イメージが非常に強い政党だった
立憲民主党は以前の左派的なイメージから、野田代表のもとで安全保障や原発政策において現実的な路線(リアリズム)へ舵を切りました。公明党が掲げてきた「平和」「人権」「生活者重視」といった中道理念は、立憲民主党の政策とも親和性が高いと判断されています。
一方で、立憲民主党が完全に「中道」として一致団結しているわけではありません。
立憲民主党内の左派グループからは、中道・保守寄りの路線や公明党との合流に対して反発の声も上がっています。
また自民党などからは、理念の一致ではなく選挙に勝つための「野合(選挙互助会)」であるとの厳しい批判も受けています。
立憲民主党は、単一の思想を貫く集団というより、自民党(高市政権)に対抗するために「中道・リベラル・穏健保守」をすべて飲み込んだ「大きな塊」になろうとしているのが実情です。