自民党総裁選で加藤の乱再び・・・。谷垣氏、派閥長老らによる「谷垣降ろし」で出馬断念

14日告示、26日投開票の自民党総裁選に再選出馬の意向を表明していた谷垣禎一総裁(67)が10日、一転して出馬断念しました。
谷垣氏の側近は「党ナンバー2の石原氏の離反が大きかった」と指摘しており、谷垣氏を支える党幹事長である石原氏が谷垣氏の出身派閥・古賀派会長の古賀誠元幹事長ら党長老の支援を受け、総裁選出馬に意欲を示したことで引きずりおろされた恨みも募っているといいます。
谷垣氏の陣営は、立候補に必要な推薦人20人は確保していたとしていますが、なぜ踏み切らなかったのか。側近の遠藤利明幹事長代理は声を詰まらせながら「何で急に断念するんだ。総裁選出馬に必要な推薦人20人はそろっている」と必死に説得。同じく側近の逢沢一郎総裁特別補佐も谷垣氏に電話で翻意するよう訴えたが、谷垣氏は「申し訳ないが、一人で考えて決めた」と応じませんでした。

谷垣禎一「大将なんだから」
加藤の乱 – Wikipedia加藤の乱 - Wikipedia

2000年11月に第2次森内閣打倒を目指して与党・自由民主党の加藤紘一・山崎拓らが起こした一連の倒閣運動。いわゆる森おろしである。別名は加藤政局・YK革命。

「加藤先生、あなたは大将なんだから! 独りで突撃なんてダメですよ!」と懸命に慰留した。また、同じ加藤派の杉山憲夫も加藤の側で谷垣の発言に頷きながら「死ぬも生きるも一緒だ」と慰留に努めた。

谷垣禎一氏というと加藤の乱、加藤の乱というと谷垣禎一氏というくらい、谷垣禎一氏を紹介するとき決まって加藤の乱が登場するくらい有名ですが、今回の派閥争いを見ていると、長老が未だに牛耳っている政治の世界というのが垣間見えます。

自民党総裁選:谷垣氏、長老の壁に屈し出馬断念- 毎日jp(毎日新聞)自民党総裁選:谷垣氏、長老の壁に屈し出馬断念- 毎日jp(毎日新聞)

 谷垣氏は午前11時半から緊急の記者会見を設定していた。遠藤氏は時折、声を詰まらせながら「何で急に断念するんだ。総裁選出馬に必要な推薦人20人はそろっている」と必死に説得。同じく側近の逢沢一郎総裁特別補佐も谷垣氏に電話で翻意するよう訴えたが、谷垣氏は「申し訳ないが、一人で考えて決めた」と応じなかった。

 谷垣氏は7日に出馬表明しており、側近らは10日夕か11日に正式に出馬会見を開く方向で準備を進めていた。谷垣氏は9日の地元・京都での党府連の会合でも「衆院解散まであと一歩だ。この壁は私自身が破っていかなければいけない」と出馬への決意を強調した。

 谷垣氏が一転して出馬断念を決めた理由について、側近は「党ナンバー2の石原氏の離反が大きかった」と指摘する。石原氏は谷垣氏を支える党幹事長。しかし、谷垣氏の出身派閥・古賀派会長の古賀誠元幹事長ら党長老の支援を受け、総裁選出馬に意欲を示した。

 ◇連携の構図、流動化
 石原氏との一本化調整が決裂した揚げ句の谷垣氏の出馬断念は、深い亀裂を残した。

 「こんなことになって石原さんと握手することはないですよね」

 谷垣氏の側近議員の一人は10日、悔しさをにじませながら、石原氏支持に回らないよう谷垣氏に念を押した。谷垣氏は記者会見ではあいまいな物言いに終始したが、側近議員には「それは絶対ない」と迷いなく答えた。

 谷垣氏の陣営は、立候補に必要な推薦人20人は確保していたとしている。中核メンバーは川崎二郎元厚生労働相、逢沢、遠藤両氏ら古賀派の親谷垣系。派閥長老の「谷垣降ろし」に反発した棚橋泰文元科学技術担当相ら中堅・若手議員や、谷垣氏の党運営を評価する議員が加わっていた。

自民 谷垣氏不出馬、石破氏は出馬表明

加藤の乱

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民主党の代表選挙がきょう、告示され、野田総理や衆議院佐賀1区選出の原口元総務大臣らあわせて4人が立候補しました。

一方、今週末には、自民党の総裁選挙も告示されます。

民主党と自民党の次の選挙の「顔」を選ぶ選挙戦が始まります。

民主党代表選がきょう、告示され、野田総理のほかに、鹿野・赤松の両元農水大臣、そして佐賀の原口元総務大臣の3人が名乗りを上げました。

●野田佳彦首相
「日本再生に向けて、しっかりと取り組みを強化をするために、中途半端に政権を投げ出すわけにはいかない」

小沢系議員の推薦を得て立候補にこぎつけた佐賀1区選出の原口氏は、消費税増税や原発の再稼働に異を唱え、解党的出直しが必要だと反野田の立場を鮮明にしています。

●出馬会見する原口一博氏
「まず、私たちは率直に自分たちの非を認め、そして謝罪から始めるべきだと。少なくとも国民の皆さまにお約束をしたことをしっかりと守り、そしてマニフェストで書いてないことはやらない。書いていることをやる。この原点をしっかりと皆さんと確認をしたい」

●佐賀市民
「もろ手をあげて賛成と」
「原口さんもちょっと腰砕けのところがあるから」
「全く期待しておりませんので、早く解散総選挙をお願いします」

総理を選ぶことになる民主党の代表選ですが、有権者の視線は冷ややかです。

●福岡の有権者
「何も期待していません。民主党も自民党も全部一緒だからね全然、期待してない」
「国民のことを考えてないもん」

Qどんなところで感じられますか?

「なんかもう自分たちの派閥とか、そんなのばっかり」

民主党に政権交代の追い風が吹き、多くの議員が当選したのはわずか3年前のこと。

振り返れば、マニフェストをめぐり党が分裂するなど、与党になってからは逆風ばかりです。

●民主党(衆院福岡1区)・松本龍元復興担当相
「わかりやすく、決めることはしっかり決めるというスタンスで、どなたも臨んでいただければというふうに思います」

●民主党・野田国義県連代表
「なかなか今の状況では厳しいということですから、解党的な出直しをするぐらいの気持ちでやっていかないと、このままズルズル行ったら、大変なことになりますよと」

●民主党・古賀一成前県連代表
「誰が出れば総選挙に有利かとか、誰が出れば総選挙を延ばしてくれるかということよりも、民主党がこの3年の間、どこが良くて、どこが足らなかったのか、国民に問題提起し、民主党員みんなに提言する人。そういう戦いをしてほしいし、そういう人が今、求められると思ってますね」

●民主党(衆院福岡2区)・稲富修二氏
「堂々と政策の訴えをして、新代表を選べばいいと思いますね。選挙のためって言われると、どうかわかりませんけど、私は(野田首相を)支持しようと思ってます」

●民主党(衆院福岡3区)・藤田一枝氏
「国民の皆さまにやっぱり失望感を与えてきたという経過があると思うんです。そこをしっかり踏まえて、この代表選挙を通して、もう一度、党が一丸となって、そして政治の信頼も含め民主党への期待をもう一度、取り戻せるような、そういう代表選挙にしたいなというふうに思ってます」

●松本記者
「民主党代表選は、解散総選挙を前に、もう一度、耳を傾けてもらえるかもしれない数少ない機会となります。一方、自民党総裁選は、総理の椅子がチラつくのか、乱戦模様となっています」

解散総選挙を前に多くが手を上げた総裁選を、元総理のこの方は、民主党を例えにチクリと皮肉ります。

●自民党(福岡8区)・麻生太郎元首相
「若ければいいというものでないということは、この3年間、政権交代という名の壮大な社会実験は失敗に終わった自民党が反省すべきは、むしろきちんとした対応ができる、もっと成熟した政治家というものを、もう一回、我々は、若さだけではないんだということを、改めてはっきりと全面に言ってしかるべきだと思いますけどね」

谷垣総裁は、次の総裁選を断念するに追い込まれました。

次の日本のリーダーを任せる人材は、自民党にいるのでしょうか。

●麻生太郎元首相
「私は衆議院で負けた。安倍さんは参議院で負けた。しかし、谷垣は全選挙に勝った。どこに瑕疵があるのかという点を考えた時に、谷垣とどこが違うのかということを明確に言ってもらわないといかんでしょうね」

同じ派閥の谷垣総裁の再選を阻み、自民党総裁選のキーマンとなっているのがこの方です。

●自民党(福岡7区)・古賀誠元幹事長
「国民不在の政治から脱却できていない中で、わが党にも政治不信っていうのは募っているわけですね。支持率見てもわかるように。だから、今、誰が自民党のリーダーにふさわしいのか、誰に期待されるのか。そういう観点で、私は思い切って、わがグループの中にも、若い総裁選に意欲を持ってる人、それを支持すると、谷垣総裁には理解をいただくようにお話を申し上げた。国民が求める人、これは長い間の政治観をかけて、政治家が一番、決断しなきゃいけない大事な責任だと」

次の解散総選挙の顔となる民主党の代表選は、今月21日。

自民党の総裁選は、今月26日に実施されます。

いずれも国会議員と党員の投票で決まり、民主党は野田総理の再選は固いところですが、投票資格のない私たちも、解散総選挙を前に考えなければなりません。

なぜ、選挙が行われ、立候補した人が何をしようとしているのかを。

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