スペインの全国管区裁判所は19日、中国の江沢民元国家主席(87)と李鵬元首相(85)ら政権幹部経験者5人に逮捕状を出しました。
1980~90年代にかけてチベット全域で”中華人民共和国によるチベット人大虐殺”が起きており、スペインの裁判所は「当時の政治・軍の高官が関与した疑いがある」として江沢民氏らが関与した容疑としています。
スペインの法律では、スペイン国籍を持つ被害者が海外で起きた人権侵害でも国内法に基づき裁くことができ、今回の逮捕状はチベットを支援する2団体と、スペイン国籍を持つ僧侶が2006年に告発していました。
この裁判所の決定を受けて発行された逮捕状により、仮に江沢民氏らがスペインや同国と協定を結ぶ国を訪問した場合、逮捕される可能性があります。
スペインの全国管区裁判所は先月にも、胡錦濤前国家主席がチベットでの大量虐殺に関与したとする訴えを受理しています。
亡命チベット人向けのラジオ局「チベットの声」によると、団体関係者は「長年にわたって中国共産党のチベットでの罪を裁判所に訴えてきた。(逮捕状が出たことで)チベットの真相を世界に知らせることができる」としています。
中国はスペインに内政干渉だと訴えるでしょうが、中国国内ではチベット人やウイグル人などへの人種差別や人種根絶などの行為が行われており、海外から中国への批判が集まることになるでしょう。
中国の狙いは民族絶滅―チベット・ウイグル・モンゴル・台湾、自由への戦い
【時事ドットコム:江沢民氏らに逮捕状=チベットでの「大虐殺」容疑-スペイン】
【江沢民氏ら指導者5人に逮捕状 「チベット虐殺に関与」 スペイン – MSN産経ニュース】
【中国の江元国家主席らに逮捕状、チベット虐殺でスペイン裁判所 | ワールド | Reuters】
【Spanish court orders arrest of ex-Chinese president Jiang in probe of alleged Tibet genocide – The Washington Post】
2012/11/13
【自民・安倍総裁:ダライ・ラマ支援を表明、「チベットで弾圧 – Bloomberg】
11月13日(ブルームバーグ): チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世の国会議員向け特別講演会が13日午前、参院議員会館で行われた。講演に出席した自民党の安倍晋三総裁はチベットで「人権が弾圧されている現状」を変えていくために全力を尽くす、と表明した。