自転車乗車時に大人もヘルメットの着用を求める愛媛県の交通安全条例(罰則はなし)が7月1日施行されたそうですが、多くの愛媛県民は条例が出されたことも知らず、施行されたというニュースで条例内容を知る状況となっています。
愛媛県がしまなみ海道をサイクリングコースとして自転車による観光振興を進めている関係で「自転車安全条例」を作ったそうです。
愛媛県の中村時広知事は、「まだまだ多くの人が、ヘルメットをつけずに自転車に乗っていた。事故を防ぐため、地道に、条例の内容を周知していきたい」と話しているそうですが、駐輪場や自転車が安全に走行できる環境が整っていないという、自転車の利用や走行する整備や交通安全の対策が十分にされていない状況で、先にヘルメット着用の条例だけが通された形になります。
愛媛県および松山市の多くの道路には、日本国内の他の都市でもそうであるように自転車道が整備されていません。
ゆえに愛媛県および松山市では、歩行者と自転車が歩道を一緒に利用出来る様になっています。
愛媛県は郊外に大きな店舗が点在しており、人口の割に自動車の利用件数が多い県です。
また、道路には歩道がない場所も多く、歩行者や自転車が通るのには危険な道も存在します。
警察によると、愛媛県で自転車に乗っていて事故にあい亡くなった人は9人(松山市で6人)としていますが、松山市で自転車乗車中に起きた交通事故726件のうち、自動車によって起きた事故は710件(97.8%)で亡くなった人は6件です。
ヘルメットをかぶることで頭部を守る意味で事故死する確率は減るかもしれませんが、
自転車乗車時の事故の殆どが自動車が関係している状況なのに、ヘルメットをかぶっただけでは交通事故は減りません。
愛媛県や松山市は以前から駐車場を作らないで箱物を作ったり競技場を作っていますが、自転車の利用が増えているのに、安全な走行できる環境を整備せず、自転車を駐輪する場所が少なすぎます。
また、駐輪場が少ないために、路上駐輪が一向に減らず、歩行者と一緒に使っている歩道を自転車が走行できない状況にあります。
愛媛県や松山市は安易な条例から手をつけるのではなく、道路状況や駐輪場などの環境を整備することから、自転車利用の推進をしてください。
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