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慶応大と京都大の研究チーム、iPS細胞で「毛包」再生 毛髪再生治療に応用

慶應義塾大学医学部の大山学専任講師(皮膚科学)らと京都大の研究チームは、髪の毛を作ったり支えたりする「毛包」を部分的に再生する実験に成功したと発表しました。
毛包は毛穴より下にあるむ組織で、主にケラチノサイトという皮膚細胞でできた筒の形をしており、底部分に発毛の命令を出す毛乳頭細胞があります。
大山学・慶応大専任講師(皮膚科学)らは、人のiPS細胞にたんぱく質などを加え、毛包の骨格部分のもとになる細胞を作製し、この細胞を、皮膚細胞に毛包を作るよう働き掛ける「毛乳頭」の代わりに同様の力を持つ若いマウスの皮膚細胞(幼若線維芽細胞)と混ぜてマウスの皮膚に移植しました。移植した細胞は約3週間後には毛包を形作り、毛も生えたとのことです。また、この毛包には人特有の遺伝子も確認されたといいます。

人のiPS細胞から皮膚細胞を作りマウスの細胞と混ぜてマウスの皮膚に移植→毛包が出来て毛が生えた!

慶応大と京都大の研究チーム、iPS細胞で「毛包」再生 毛髪再生治療に応用
iPS細胞を使って再生させた毛包
iPS細胞を使って再生させた毛包

iPS細胞(人工多能性幹細胞)のように毛の生える幹細胞移植で発毛の実験は、2012年4月にも東京理科大学総合研究機構の辻孝教授(再生医工学)や豊島公栄プロジェクト研究員らのチームが成功させています。
東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる | CUTPLAZA DIARY東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる | CUTPLAZA DIARY
東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる

薄毛や脱毛の治療に応用できる可能性があると期待されていますが、問題なのは今のところ、人の細胞だけで毛包が出来る見通しは立っていないということです。
辻孝・東京理科大教授(再生医工学)は「毛髪の再生に向けて一歩進んだといえる。今後は毛包のすべての細胞を人の細胞から作ることが課題となる」と話しています。

今回の実験では、大量採取が難しい人の毛乳頭の細胞ではなく、採取が容易な若いマウスの細胞を用いた結果、部分的な毛包が再生されましたが、人のiPS細胞から毛乳頭を作ることができれば、今回の方法を応用して完全な人の毛包を再生させることが可能になると期待できるとしています。
23日には京都大グループが世界で初めて腎細胞作成に成功していますが、こちらもiPS細胞を腎臓の前段階の中間中胚葉へ変化させた後に、マウスの腎細胞を混ぜて培養させることで、中間中胚葉の一部が管状の組織になり、試薬の反応で尿細管になったと確認できたそうです。

毛髪の生える毛包の数は、誕生した時から既に決まっていて、決して成人になるに従い増えることはないとされていたのですが、iPS細胞をはじめとした再生医療が髪の毛にも応用されるようになれば、脱毛症や火傷によって毛包が失われたり髪の毛の生えなくなった人が髪の毛を取り戻せる日が来るのかもしれませんね。

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放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化

京都大生命科学系キャリアパス形成ユニットの原田浩講師らのグループは放射線治療後に生き残って再発の原因となるがん細胞を特定し、特定遺伝子の働きを止めると再発が抑えられることを確認しました。今後、効果的ながん治療に役立てられるとしており、イギリスの科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで発表しました。

放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化

放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化
放射線治療後のがん組織の画像。生き残ったHIF―1陰性低酸素がん細胞(赤色部分)が、血管(青色)の近くに移動している。

胃がんや大腸がんといった固形のがんは内部に出来た血管から酸素や栄養を得て蔵書菊していますが、血管近くのがん細胞は放射線によって死滅しやすい一方、血管からやや離れた低酸素の環境に適応したがん細胞は生き残りやすく、がんが再発しやすいことが分かりました。
低酸素がん細胞に放射線を集中照射する方法やHIF―1がん細胞の阻害剤の使用で再発が格段に抑えられることが分かり、今後のがん治療に役立てられるそうです。

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