大阪大の研究グループが排ガス浄化の触媒に使われるレアメタルを使わない方法を理論計算で発見したと発表したそうです。
コンピューター上でニッケルや鉄、銅、コバルトの4種類を対象に、自動車の排ガスに含まれる一酸化窒素との吸着度合いを分子レベルで比較したところ、酸化させた状態で表面の酸素原子を取り除いた銅の分子が、ロジウムに最も近い吸着性能を持つことが分かりました。
以前にも大阪大はレアメタルを使わない大容量電池の開発をしていました。
【大阪大など、レアメタルを使わない(TOT)使用の新たな大容量電池の開発 | CUTPLAZA DIARY】
大阪大のの笠井教授は「実験でも、レアメタルに近い性能が得られ、実用化も遠くはない」としており、高騰しているレアメタルを使わないでも排ガス浄化できる技術が実現する日が近い将来来るかもしれませんね。
【触媒での脱レアメタルに道筋-酸化銅用い排ガス浄化 阪大、理論計算で発見 – MSN産経west】
レアメタル(希少金属)を使わずに酸化銅で自動車の排ガスを浄化する触媒を作る方法を、大阪大の笠井秀明教授らの研究グループが理論計算で発見し7日、発表した。
自動車の排ガスに用いられる触媒は、大半がロジウムやパラジウムなどのレアメタルを使用しているが、流通量が少なく価格の高騰などが懸念されている。笠井教授は「実験でも、レアメタルに近い性能が得られ、実用化も遠くはない」としている。
研究グループは、ニッケルや鉄、銅、コバルトの4種類を対象に、自動車の排ガスに含まれる一酸化窒素との吸着度合いを分子レベルで比較。コンピューターで解析した結果、酸化させた状態で表面の酸素原子を取り除いた銅の分子が、ロジウムに最も近い吸着性能を持つことが分かった。
笠井教授によれば、銅以外の金属では、表面が先に酸素と結合し、一酸化窒素の吸着が阻害される傾向がみられたが、酸化銅の場合、一酸化窒素との結合に必要な電子の受け渡しが他の金属よりも活発になり、ロジウムに近い性質を示したという。