国際オリンピック委員会(IOC)は11日、サッカー男子3位決定戦の日本対韓国の試合の後に、韓国の朴鍾佑選手が竹島の領有を主張するメッセージを掲げたとして調査を始めたと発表しました。
また、表彰式に出席しないよう韓国オリンピック委員会(KOC)に求め、朴選手は表彰式を欠席しました。
朴選手は試合後にファンから「竹島(韓国名:独島)はわれわれの領土」とメッセージの書かれた紙を受け取り掲げ、大韓サッカー協会(Korea Football Association、KFA)がメッセージの内容に気づいて取り上げましたが、既に撮影されており韓国メディアの電子版などに掲載されました。
また、世界各国のメディアがこれを報道しました。
IOCはオリンピック憲章で、五輪施設や会場での政治的な宣伝活動を禁じています。
IOCの広報担当者は「その件については(IOCは)認識している。これから調査する。五輪会場で政治的な行為をすることは五輪憲章に反する。(処分に関しては)ケース・バイ・ケース。仮定の話はできない」と語っています。
今回、IOCがどのような対応をするかは未定ですが、1968年のメキシコオリンピックでも政治的なパフォーマンスを行った選手が選手村やオリンピックから追放されています。
オリンピック憲章(Olympic Charter)の「オリンピズムの根本原則(Fundamental Principles of Olympism)」の6原則目には『人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別はいかなる形であれ、オリンピック・ムーブメントに属する事とは相容れない。(Any form of discrimination with regard to a country or a person on grounds of race, religion, politics, gender or otherwise is incompatible with belonging to the Olympic. Movement.)』と書かれています。
また、「広告、デモンストレーション、宣伝」について3項目に『オリンピック開催場所、会場、他のオリンピック・エリアにおいては、いかなる種類の示威行動
または、政治的、宗教的、人種的な宣伝活動も認められない。 (No kind of demonstration or political, religious or racial propaganda is permitted in any Olympic sites, venues or other areas)』とも書かれています。
※2007年度版//IOC倫理規定(IOC Code of Ethics)の「尊厳(Dignity)」には『参加者間に、人種、性別、種族的出身、宗教、哲学的若しくは政治的見解、婚姻状況またはその他の根拠に基づき、参加者を差別することがあってはならない。(There shall be no discrimination between the participants on the basis of race, gender, ethnic origin, religion, philosophical or political opinion, marital status or other grounds.)』
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