兵庫のこんにゃくゼリー男児死亡訴訟、大阪高裁 2審も賠償請求棄却

2008年に兵庫県で男児(当時1歳9か月)がこんにゃくゼリーを喉に詰まらせて死亡した事故をめぐり、製品の欠陥だとして両親が製造元の「マンナンライフ」に約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日に大阪高裁であり、裁判長は、原告敗訴とした1審・神戸地裁姫路支部判決を支持し、両親の控訴を棄却しました。

両親らは男児が食べたこんにゃくゼリーについて「一般のゼリーより硬く、子供にはかみ切りにくかった」「のどに詰まる恐れがあるので子供や高齢者は食べないように、と呼びかける袋の警告表示が小さかった」などと主張しましたが、
1審判決は「硬いのはこんにゃくの特性」とし、警告表示は強調するため赤字で記されていたことなどから「危険性を周知させるには十分だった」と判断していました。

国民生活センターによると、こんにゃく入りゼリーによる死亡事故は全国で22件発生しているそうですが、2006年当時のこんにゃくゼリーによる死亡事故は2件ですが、食品を喉に詰めて窒息死した件数は餅が圧倒的に多く続いてパンやご飯による事故が多いとされています。

子共やお年寄りが食品による窒息死が多いことは昔から周知されている問題であり、ある特定の食品会社が販売したこんにゃくゼリーの死亡事故だけを規制しようとした消費者庁にも問題があったように思います。

こんにゃくゼリー男児死亡、2審も賠償請求棄却 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)こんにゃくゼリー男児死亡、2審も賠償請求棄却 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 2008年に兵庫県内の男児(当時1歳9か月)が、こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせて死亡した事故を巡り、製品の欠陥が原因だとして両親が、製造元の食品メーカー「マンナンライフ」(群馬県富岡市)側に製造物責任(PL)法に基づき約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。八木良一裁判長は、原告敗訴とした1審・神戸地裁姫路支部判決を支持し、両親の控訴を棄却した。

 10年11月の1審判決によると、男児は08年7月29日、同社製のこんにゃく入りゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑マンゴー味」を食べた際、のどに詰まらせて意識不明の重体となり、約2か月後、多臓器不全で死亡した。

 両親は09年に提訴。男児が食べた当時のこんにゃく入りゼリーについて、〈1〉一般のゼリーより硬く、子供にはかみ切りにくかった〈2〉のどに詰まる恐れがあるので子供や高齢者は食べないように、と呼びかける袋の警告表示が小さかった――などと主張し、欠陥を訴えた。

 しかし1審判決は「硬いのはこんにゃくの特性」とし、警告表示は強調するため赤字で記されていたことなどから「危険性を周知させるには十分だった」と判断していた。

 国民生活センター(神奈川県相模原市)によると、こんにゃく入りゼリーによる死亡事故は全国で22件発生。訴訟に発展したのは今回を含め4件で、うち3件は和解が成立している。

朝日新聞社デジタル:こんにゃくゼリー死亡訴訟、両親の控訴棄却 大阪高裁 – 関西ニュース一般朝日新聞社デジタル:こんにゃくゼリー死亡訴訟、両親の控訴棄却 大阪高裁 - 関西ニュース一般

 兵庫県の男児(当時1)が、こんにゃくゼリーをのどに詰まらせ死亡したのは、安全性に欠陥があったためだとして、両親が製造元のマンナンライフ(群馬県富岡市)と同社社長らに、約6240万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。八木良一裁判長は、請求を退けた一審・神戸地裁姫路支部判決を支持し、両親の控訴を棄却した。

 八木裁判長は「窒息の危険性は一定程度認識されていた」などと判断。「安全性を欠いていたとは認められない」と結論づけた。

2008/10/01
「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10 – GIGAZINE「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10 - GIGAZINE

この調査は2008年1月から3月にかけて行われたもので、2006年1月1日からの1年間、消防本部および救命救急センターを対象として事故事例を調べたもの。なお、国民生活センターのデータによると、この期間において「こんにゃく入りゼリー」で死亡した件数は「2件」です。なので、2件よりも多いものを列挙することにします。

まず、消防調査では全部で432例あり、中身を大別すると以下のようになります。

もち:77例
ご飯(おにぎり含む):61例
パン:47例
あめ:22例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):22例
おかゆ:11例
だんご:8例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):8例
カップ入りゼリー:8例
ゼリー:4例
しらたき:4例

次に、救命救急センターでは全部で371例あり、中身を大別すると以下のようになります。

もち:91例
パン:43例
ご飯(おにぎり含む):28例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):19例
だんご:15例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):13例
おかゆ:11例
あめ:6例
カップ入りゼリー:3例

この両方を足した結果、明らかになった「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10は以下の通り。意味がないような気もしますが、こんにゃく入りゼリーの2例と比較して何例かを計算し、何倍危険かも示してあります。

1位:もち(168例、「こんにゃく入りゼリー」の84倍危険)

2位:パン(90例、「こんにゃく入りゼリー」の45倍危険)

3位:ご飯(89例、「こんにゃく入りゼリー」の44.5倍危険)

4位:すし(41例、「こんにゃく入りゼリー」の20.5倍危険)

5位:あめ(28例、「こんにゃく入りゼリー」の14倍危険)

6位:だんご(23例、「こんにゃく入りゼリー」の11.5倍危険)

7位:おかゆ(22例、「こんにゃく入りゼリー」の11倍危険)

8位:流動食(21例、「こんにゃく入りゼリー」の10.5倍危険)

9位:カップ入りゼリー(11例、「こんにゃく入りゼリー」の5.5倍危険)

10位:ゼリー&しらたき(それぞれ4例、「こんにゃく入りゼリー」の2倍危険)

2008/07/29
またひとり こんにゃく入りゼリーで死亡-子どもや高齢者に絶対に与えない!-(発表情報)_国民生活センターまたひとり こんにゃく入りゼリーで死亡-子どもや高齢者に絶対に与えない!-(発表情報)_国民生活センター

食品による窒息事故に関する研究結果等について|厚生労働省食品による窒息事故に関する研究結果等について|厚生労働省

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