京都 亀岡10人死傷事故で、警察が加害者に被害者全員や親族などの連絡先を教えていたことが分かりました。
加害者の無免許18歳少年の父親が亡くなった女性の携帯電話に連絡し発覚し、遺族らが反発を強めています。
府警監察官室は地方公務員法(守秘義務)や個人情報保護法などに違反する可能性があるとして調査を始めています。
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亀岡警察署が漏らしたのは死傷者10人の名前や住所や電話番号などで、同署交通課員が、24日、署を訪れた父親に口頭で教えたとのことです。
その上で被害者女性の携帯に知らない番号から電話がかかっており、最初は遺族が出なかった為一旦切れ、再びかかって遺族が出ると無言のまま切れ、遺族がかけ直すと電話に出た男性は加害者の少年であると明かしたといいます。加害者少年の父親は「通夜や葬儀に参列させていただいてよろしいでしょうか」と申し出たといいますが、遺族が「そういうことは電話で言う話ではない」と告げると父親は黙り込んだ為、遺族は電話を切りました。
遺族が亀岡署に問い合わせたところ同日午後8時頃、同署の犯罪被害者支援係員ら3人が、松村さん方を訪問。「少年の父親に強く頼まれたため、(交通課員が)松村さんらの電話番号を教えてしまった。署のミスです」と謝罪しました。遺族側が「なぜ、署長が来ないんだ」と詰め寄ると、約1時間後、大棚吉一署長も姿を見せ謝罪したとのことです。
遺族の一人は「葬儀を控え、気持ちを前向きに切り替えようとしている時なのに警察に裏切られた気持ちだ。加害者の名前や住所は少年法で守られ、我々は知ることができないのに、加害者側に被害者のことを教えるのは非常識過ぎる」と憤っており、被害者女性の夫は「署長から『部下が勝手にやったことで知らなかった。警察官の処分はしますからそれで許してください』と言われて憤りを感じた。警察は被害者ではなく、加害者側を守ろうとしているようにも思え、何を信じたらいいのか分からない」と警察への不信感を募らせています。
警察は事故という認識で軽く見ているのかもしれませんが、人の命が奪われたり怪我を負わされた犯罪であるという認識が足りないということでしょうし、今回の問題は被害者らへの警察による2次被害の典型といえます。
【亀岡署 被害者の連絡先を伝える NHKニュース】
京都府亀岡市で登校中の小学生の列に軽自動車が突っ込み、10人が死傷した事故で、警察が、被害者全員や親族などの連絡先を逮捕された18歳の少年の父親に伝えていたことが分かりました。
少年の父親が、亡くなった女性の携帯電話に連絡して事態が発覚したということで、遺族は強く反発しています。今月23日の朝、亀岡市篠町の道路で集団登校していた小学生の列に軽自動車が突っ込み、小学2年生の小谷真緒さん(7)と、別の児童の保護者の松村幸姫さん(26)の2人が死亡し、8人が重軽傷を負いました。
無免許で運転し、事故を起こしたとして、亀岡市の無職の18歳の少年が逮捕されましたが、亀岡警察署の警察官が、少年の父親の求めに応じて事故の翌日、死亡した2人とけがをした8人の名前や住所、それに携帯電話の番号や親族の連絡先を伝えていたことが分かりました。
亡くなった松村さんの夫や親族によりますと、松村さんの携帯電話に25日午後までに少なくとも3回の着信履歴があり、気付いた松村さんの親族がかけ直したところ、少年の父親が「謝罪したい。告別式に参列したい」と話したうえで、「連絡先は警察から聞いた」と説明したということです。
松村さんの親族が警察にただしたところ、亀岡警察署の大棚吉一署長らが25日夜、自宅を訪れ、署員が亡くなった2人の個人情報を逮捕された少年の父親に伝えたことを認めたうえで、謝罪したということです。
また、小谷さんの親族に対しては、京都府警察本部犯罪被害者支援室の担当者が謝罪したということです。
松村さんの夫は「警察は被害者ではなく、加害者側を守ろうとしているようにも思える」と話し、強く反発しています。
26日未明、記者会見した大棚署長は「ご遺族の感情を逆なでし、配慮が足りない行動だとつくづく思い、全面的に私たちのミスで本当に心からおわびいたします」と述べました。
そのうえで「少年の父から『謝罪したい、被害者の連絡先を教えてほしい』という強い求めがあり、署員が応じてしまったようだ」と述べる一方、詳しいことは調査中で明らかにできないと述べました。
今回の事態について京都府警察本部は「監察部門において事実関係を調査中であり、その結果に基づき、厳正に対処します」というコメントを出しています。被害者の家族”何を信じたらいいのか”
亡くなった松村幸姫さん(26)の夫の晶史さんは「きのう午後逮捕された少年の父親から『謝罪したい、告別式に参列したい』と連絡があった。なぜ妻の携帯番号を知ったかと聞いたら、警察から聞いたと言っていた。警察がそんなことをするはずがないと思い、警察に説明を求めたところ、夜になって署長らが来て謝罪をした」と話しています。
そのうえで晶史さんは「署長から『部下が勝手にやったことで知らなかった。警察官の処分はしますからそれで許してください』と言われて憤りを感じた。警察は被害者ではなく、加害者側を守ろうとしているようにも思え、何を信じたらいいのか分からない」と話していました。
松村幸姫さんの父親の中江美則さんは「娘の携帯が鳴ることはお悔やみのメール以外になかったのに、電話が鳴って不思議に思った。なぜ娘の携帯番号に加害者側の着信記録が残されなくてはならないのか納得できない。はじめのうちは警察がまさかそういうことをするとは思っていなかったので、信じられない」と話しました。
さらに中江さんは「娘の葬儀を無事に執り行いたいと思い、逮捕された少年の側の情報は知りたくてもあえてこちらから警察には聞かなかったのに、被害者側の個人情報は勝手に警察から流されてしまった。警察にすがる思いを抱いていただけに憤りを感じる」と話していました。少年の伯父”逆なでし申し訳ない”
逮捕された18歳の少年の伯父は「少年の父親が、松村さんの遺族に対して、電話で心からおわびする気持ちと葬儀や告別式に参加させていただきたいということを伝えましたが、厳しい言葉で断られたと聞いています。遺族の方のお気持ちを逆なでするような結果を招いてしまい、本当に心苦しく、誠に申し訳ありません」と話していました。
【朝日新聞デジタル:被害者の連絡先、少年の父に漏らす 亀岡事故で京都府警 – 社会】
京都府亀岡市で集団登校中の市立安詳(あんしょう)小の児童ら10人が軽乗用車にはねられ、女児と引率の保護者が死亡した事故で、捜査にあたる亀岡署が、逮捕された運転手の無職少年(18)=自動車運転過失致死傷・道交法違反(無免許運転)容疑で送検=の父親に被害者10人全員の住所や電話番号を教えていたことがわかった。府警監察官室は個人情報保護法などに抵触する恐れもあるとみて調査を始めた。
保護者の遺族から抗議を受け、大棚吉一署長は25日夜、遺族宅を訪問し、謝罪した。さらに26日未明、急きょ署で記者会見を開き、「被害者を傷つける、配慮に欠けた行為。申し訳ありません」と頭を下げた。
署が遺族側に説明した内容などによると、事故後、逮捕された少年の父親が「被害者に謝罪したい。連絡先を教えてほしい」と署側に申し出たのに対し、交通課の署員が上司に相談せず事故翌日の24日に連絡先を教えた。亡くなった保護者の松村幸姫(ゆきひ)さん(26)や2年の小谷(おだに)真緒さん(7)ら被害者10人の住所や電話番号を伝えたとされる。その後、少年の父親は被害者側に相次いで電話をかけたという。
【京都府警、被害者連絡先を加害少年の父に教える : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)】
京都府亀岡市の府道で、集団登校中の同市立安詳(あんしょう)小学校の児童らが軽乗用車にはねられ、2人が死亡、8人が重軽傷を負った事故で、亀岡署の警察官が10人の連絡先などを、遺族と負傷者の家族に無断で、運転していた少年(18)(逮捕)の父親に教えていたことがわかった。亡くなった松村幸姫(ゆきひ)さん(26)の携帯電話に父親から電話があり、発覚した。府警は遺族らから「非常識だ」との抗議を受け、25日夜、不手際を認めて遺族らに謝罪した。
亀岡署などによると、漏らしたのは死傷者10人の名前や住所、電話番号など。同署交通課員が、24日、署を訪れた父親に口頭で教えた。府警監察官室は地方公務員法(守秘義務)に抵触する可能性もあるとして調べを始めた。
松村さんの遺族によると、25日午後3時頃、松村さんの携帯に知らない番号から着信があった。遺族が出なかったため、いったん切れた後、再びかかってきて遺族が出たが、無言のまま切れた。遺族が掛け直すと、電話に出た男性は少年の父親であることを明かし、「通夜や葬儀に参列させていただいてよろしいでしょうか」と申し出たという。
遺族が「そういうことは電話で言う話ではない」と告げると、父親が黙り込んだため、遺族は電話を切った。その後、遺族が電話を掛け直し、「この番号をどうして知っているのか」と尋ねると、父親は「警察から聞いた」と説明したという。
遺族が亀岡署に問い合わせたところ、同日午後8時頃、同署の犯罪被害者支援係員ら3人が、松村さん方を訪問。「少年の父親に強く頼まれたため、(交通課員が)松村さんらの電話番号を教えてしまった。署のミスです」と謝罪した。
遺族側が「なぜ、署長が来ないんだ」と詰め寄ると、約1時間後、大棚吉一署長も姿を見せ、「申し訳ない」と何度も頭を下げた。遺族の一人は「葬儀を控え、気持ちを前向きに切り替えようとしている時なのに警察に裏切られた気持ちだ。加害者の名前や住所は少年法で守られ、我々は知ることができないのに、加害者側に被害者のことを教えるのは非常識過ぎる」と憤っている。
大棚署長は「配慮が足りなかった。被害者や家族を傷つけることになり、申し訳ない」と話し、ほかの9人の遺族らにも経緯を説明しているという。
【時事ドットコム:被害者連絡先、無断で伝える=府警、加害者の少年父に-署長謝罪、車暴走10人死傷】
京都府亀岡市の暴走車10人死傷事故で、府警亀岡署が事故を起こして逮捕された運転手の少年(18)の父親に対し、被害者10人の住所や連絡先を無断で伝えていたことが25日、分かった。府警は大棚吉一亀岡署長らが同日午後、事故で亡くなった同市の松村幸姫さん(26)と小学2年小谷真緒さん(7)の家族を訪れて謝罪した。府警監察官室は、経緯について調査を始めた。
大棚署長は26日未明、亀岡署で記者会見し、「ご家族、被害者の方を本当に傷つけることになり、全く配慮が足りなかった」と謝罪した。
署長の説明によると、少年の父に伝えたのは事故で死傷した10人の名前と住所、連絡先の電話番号。事故翌日の24日午前、亀岡署で署員が少年の父親に口頭で伝えたという。
松村さんの家族から25日に抗議を受け、署長が松村さん宅を訪れて謝罪。小谷さんの家族にも府警の警察官が訪れ、謝罪と説明をしたという。
松村さんの父親や夫によると、松村さんの携帯電話に25日午後、少年の父親から「謝罪したい」「告別式に出たい」といった電話がかかり、松村さんの夫が受けた。いったん切った後、松村さんの父親が、着信した電話番号にかけ直したところ、少年の父親が出て、亀岡署から連絡先を聞いたと話した。
府警側は当初、伝えた情報は死亡した2人分だけだったと松村さんの父親に説明。その後、10人分を伝えたと訂正したという。
一方、少年の父親は同日までの取材に「できる限り誠意を持って、被害者におわびしたいと思っている」と語っていた。
友井昌宏警務部長は「監察部門で事実関係を調査中であり、その結果に基づき厳正に対処する」とコメントした。
【亀岡暴走:漏らした文書はA4判1枚…府警が回収- 毎日jp(毎日新聞)】
京都府亀岡市で児童ら10人が死傷した事故の被害者の連絡先が、府警亀岡署員から加害者側に漏れた問題で、署員は亀岡署交通課の50代の男性係長(警部補)で、被害者の個人情報を記した文書を渡したことが府警への取材でわかった。府警は地方公務員法(守秘義務)違反などの疑いもあるとみて、係長らから事情を聴いている。
26日に会見した府警の西村元希首席監察官によると、児童らをはねた車を無免許で運転した少年(18)=自動車運転過失致死傷などの疑いで送検=の父親(47)に係長が文書を渡した。係長は「だれにも相談せず、安易にやってしまった」と話しているという。
文書はA4判の1枚で、府警は、少年の父親から原本とコピー1枚を回収した。原本には被害者10人全員の住所、氏名、生年月日、搬送先の病院、自宅の固定電話の番号が、パソコンで記されていた。係長が部下に作らせたという。
一方、コピーには、児童の保護者で、死亡した松村幸姫(ゆきひ)さん(26)本人の携帯番号と葬儀日程が手書きで記されていた。係長はこの情報について「知らない」と話し、少年の父親も府警に「警察以外から入手した」と説明しているが、府警はさらに調べている。
「京都 亀岡10人死傷事故 警察が無断で少年の父に被害者連絡先教え謝罪」への1件のフィードバック
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