【中2自殺訴訟】体育祭での暴行を女性教諭が注意していた ※全教諭「いじめ認識ない」見解と食い違い

滋賀県大津市で当時中学2年の男子生徒が自殺したのはいじめが原因ではないかとされる問題で、自殺した男子生徒が体育祭での同級生の暴行について居合わせた女性教諭が注意してやめさせていたことが分かったと毎日新聞が報じています。
昨年9月29日の体育祭の昼食時間に、会場の観客席で、男子生徒が同級生3人から鉢巻きや粘着テープで手や足、口を何重にも巻かれており、この状態の男子生徒を同級生の1人が背負い、別の2人が男子生徒の背中を蹴る場面もあったとのことです。
周囲の複数の生徒や教諭が目撃しており、女性教諭は同級生3人に「やめなさい」と注意されると、3人は「はーい」などと言って粘着テープをはがすなどし、男子生徒の拘束を解いたとのことです。

【中2自殺訴訟】滋賀県警が捜査 校長ら学校関係者や市教委幹部ら聴取 近く生徒らも事情聴取 | CUTPLAZA DIARY【中2自殺訴訟】滋賀県警が捜査 校長ら学校関係者や市教委幹部ら聴取 近く生徒らも事情聴取 | CUTPLAZA DIARY
【中2自殺訴訟】学校と教育委員会「自殺の練習といって首を絞める」「葬式ごっこ」記述を見落とし | CUTPLAZA DIARY【中2自殺訴訟】学校と教育委員会「自殺の練習といって首を絞める」「葬式ごっこ」記述を見落とし | CUTPLAZA DIARY

こうも毎日、次々といじめがあったのではないかとされる目撃証言が出てくるのに、これまで学校や市教委はこうした証言を調査することもしなかったのでしょうか。

また、いじめを目撃した生徒の証言が出ている一方で、教諭らはいじめを認識していなかったとされていますが、今回の女性教諭が注意していたという証言で色んなことが覆ることになります。

現在、滋賀県警が捜査に入っており、先日は家宅捜索がなされ、これから学校や市教委の聴取がされることになっています。

いじめと自殺の因果関係はあったのかはもちろんのこと、なぜいじめを止められなかったのか、これまで事実が明らかにされなかったのかといった、再発防止のための検証が必要です。

2012/07/13
大津いじめ自殺:体育祭での暴行、女性教諭が目撃し注意- 毎日jp(毎日新聞)大津いじめ自殺:体育祭での暴行、女性教諭が目撃し注意- 毎日jp(毎日新聞)

 大津市で市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、男子生徒の手を縛るなど、滋賀県警が暴行容疑で捜査を始めた体育祭での同級生の行為について、居合わせた女性教諭が注意し、やめさせていたことが分かった。複数の生徒が毎日新聞に証言した。生徒20人が「目撃した」と学校に答えているが、教諭もこの様子を見ていたとみられる。県警は13日にも、この中学の教職員の事情聴取を開始する方針で、容疑の裏付けやいじめの実態解明を進める。

 複数の生徒によると、昨年9月29日の体育祭の昼食時間に、会場の観客席で、男子生徒が同級生3人から鉢巻きや粘着テープで手や足、口を何重にも巻かれていた。この状態の男子生徒を同級生の1人が背負い、別の2人が男子生徒の背中を蹴る場面もあった。

 この様子は、周囲の複数の生徒や教諭が目撃していたという。間もなく、女性教諭が同級生3人に「やめなさい」と注意した。3人は「はーい」などと言って粘着テープをはがすなどし、男子生徒の拘束を解いたという。

 ある生徒は「同級生は男子生徒の背中をかなり強く蹴っていた。周囲の生徒が注意できるような雰囲気ではなかった」。別の生徒は「男子生徒は、いじめられているように見えた」と証言した。

 昨年10月の男子生徒の自殺直後の学校のアンケートでは、生徒20人が男子生徒が縛られた様子などを目撃したと回答した。一方、同じ頃の教職員からの聞き取り調査で、全ての教職員が「これまで、男子生徒がいじめられていたという認識を持ったことはない」と答えていた。

 捜査関係者によると、体育祭での同級生の行為は、生徒だけでなく教諭も見ていた可能性が高いという。県警は13日から順次、教職員から事情を聴く方針で、実際に目撃したとされる教諭らから、当時の状況などについて詳しい説明を求めるとみられる。

 県警は体育祭での行為について、暴行容疑で強制捜査に乗り出した。関連先として捜索した市教委などからは、いじめに関するファイルや事例集、職員会議の資料なども押収しているという。

2012/07/12
教師 生徒へのいじめ認識せず NHKニュース教師 生徒へのいじめ認識せず NHKニュース

大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、自殺の直後に学校がすべての教師を対象に調査したところ、男子生徒へのいじめを「認識していた」と答えた教師は1人もいなかったことがわかりました。
全校生徒へのアンケートでは「男子生徒が教師にいじめを訴えた」という回答があることから、大津市教育委員会は事実関係をさらに調べることにしています。

この問題で、男子生徒が通っていた中学校では、去年10月に生徒が自殺した直後におよそ50人いるすべての教師を対象に聞き取り調査を行っていました。
これは、生徒の自殺があった場合、3日以内にすべての教師を対象に調査するよう求めた文部科学省の指導に基づくものですが、大津市教育委員会によりますと、このときの調査で、男子生徒へのいじめを「認識していた」と答えた教師は1人もいなかったことがわかりました。
その一方で、自殺のあと、学校が全校生徒を対象に行ったアンケートでは、複数の生徒が「男子生徒が、教師に『いじめを受けている』と訴えたと聞いた」と回答し、さらに「男子生徒の訴えに教師が対応しなかった」とも指摘していて、教師側の見解と食い違いが生じています。
このため、大津市教育委員会は、事実関係や当時の学校の対応などをさらに調べることにしています。

大津いじめ自殺:因果関係断定できぬ、教育長認識変わらず- 毎日jp(毎日新聞)大津いじめ自殺:因果関係断定できぬ、教育長認識変わらず- 毎日jp(毎日新聞)

 大津市教委の沢村憲次教育長は12日、報道陣の取材に応じ、男子生徒の自殺原因について「さまざまな要因が考えられる。私どもの認識そのものは変化していない」と語った。この日午前の会見では「いじめが要因の一つ」と発言していたが、改めて真意を問われ、いじめと自殺との因果関係は断定できないとする従来の姿勢を示した。

 また自殺した生徒が生前、「泣きながら担任に電話をしてきた」とする在校生アンケートの回答について、「電話内容の詳細はプライバシーの問題があり言えないが、家庭内のことと聞いている」とした。

 警察による強制捜査については、「背景には学校内でのいじめもある」としながらも、「亡くなったお子さんが家庭内でどんな環境に置かれていたのか、家庭内で何が起きていたのかということも、背景調査で明らかになるのではないか」と述べ、自殺にはいじめ以外の要因もあるとの見方をにじませた。

2012/07/18
朝日新聞デジタル:いじめアンケート、教職員間で共有せず 大津の中学校 – 社会朝日新聞デジタル:いじめアンケート、教職員間で共有せず 大津の中学校 - 社会

 大津市の中学2年の男子生徒(当時13)が昨年10月に自殺した問題で、男子生徒が通っていた市立中学校が自殺後に実施したいじめに関するアンケートの集計結果について、約60人いる教職員のうち約10人しか知らされていなかったことがわかった。職員会議のような場で共有されることもなかったという。

 アンケートは生徒が自殺した後の昨年10月と11月の2回、全校生徒約860人を対象に実施された。大津市教委によると、アンケート結果の全体を把握していたのは、校長や教頭のほか当時の2年生の担任ら約10人で、他学年にはほとんど知らされていなかったという。

 また、学校や市教委に寄せられた抗議・苦情などの件数は17日夜までに1万件を超えた。内訳はメールが6155件、電話は4791件。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...