山形県立高校のラグビー部の部活動中に死亡事故 学校も県教委も警察に通報せず

山形県の県立高校のラグビー部の男子生徒(当時17歳)が部活動中に死亡した事故で、高校や県教委が「事件性はない」と判断し、7月28日の事故後から生徒が亡くなった30日まで、警察に通報していなかったことが分かりました。
山形県警は今回の事故をテレビで報道された30日夜、学校関係者から事情聴取を行いました。
高校は県教委に「熱中症で生徒が病院に運ばれた。(容体が)重くなるかもしれない」と連絡していましたが、県教委が「事件性があると認識していない」(スポーツ保健課)として、警察に連絡しなかったといいます。

山形県立高校のラグビー部の部活動中に死亡事故 学校も県教委も警察に通報せず

いじめにしても今回のような事故にしても、学校が警察に通報しないことで真相が分からなくなるケースが増えていますが、学校が通報しないとか責任をうやむやにして対応が遅れることで生徒に被害が及ぶのは、教育の場としては問題があるように感じます。
平野博文文部科学大臣が大津市いじめ自殺事件で滋賀県警が学校に強制捜査が入った際に記者会見しましたが、その際に平野文部科学大臣は「学校に捜査が入ると、こういう事態については大変遺憾」と述べているような、学校に警察が入ることが組織的に嫌う側面もあるのでしょうか。
ただ、そのような認識は「学校の治外法権」につながり大変遺憾です。

部活の生徒死亡、学校も県教委も警察に通報せず : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)部活の生徒死亡、学校も県教委も警察に通報せず : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 山形県立山形中央高校のラグビー部の男子生徒(当時17歳)が部活動中に死亡した事故で、同校や県教委が「事件性はない」と判断し、7月28日の事故後から生徒が亡くなった30日まで、警察に通報していなかったことがわかった。

 県警は今回の事故がテレビなどで報道された30日夜、捜査員を同校に派遣し、学校関係者から任意で聴取を行った。

 同校などによると、生徒が病院に搬送された28日の午後8時頃、学校側は県教委に「熱中症で生徒が病院に運ばれた。(容体が)重くなるかもしれない」と連絡した。同校の森政行教頭は「普通の練習メニューで事件性はないと思った。警察に連絡することは考えなかった」と話す。

 県教委はその後、同校から生徒死亡の連絡を受けたが、「事件性があると認識していない」(スポーツ保健課)として、警察に連絡しなかった。

平野博文文部科学大臣記者会見録(平成24年7月13日):文部科学省平野博文文部科学大臣記者会見録(平成24年7月13日):文部科学省

 まず第1点でございますが、昨年10月に大津市の市立中学2年生の男子生徒の自殺の事案についてでございます。警察の捜査という事態を招いたということでございますが、この件について御報告をしたいと思います。まず私、国会の中でも、子どもが自殺をした、尊い命をなくしたということは極めて痛ましい事件でございますし、改めて子どもの命を守る、子どもを預かる文科省の立場として、極めて悲しい事件が起こったということでございます。改めて御本人、保護者の方々に大変申し訳なく思っているところでありますし、改めて御冥福をお祈りをしたいと思います。その上で7月の11日に、滋賀県警察が学校や教育委員会の捜査を行ったということを報道により知りました。その詳細については把握はしておりませんが、特に学校に捜査が入ると、こういう事態については大変遺憾でもございます。私は、生徒や学校の動揺に配慮し、しっかり私どもとしてはバックアップをしていくということが必要であると、かように思っておりますし、滋賀県の県の教育委員会に対しても、もっとしっかりこの事案を考えてバックアップをする体制を講じていただきたいと、かように思っておりますし、その旨は文科省としても要請をしてきたところでございますし、また加えて文科省としても、人的な要請には応えていきたいと、こういうふうに私も会見で申し上げて来たところでございます。

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