野田首相に胡錦濤国家主席「(尖閣諸島問題の)島購入は不法であり、無効だ。断固として反対する」

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会合開始前に、野田佳彦総理大臣は中国の胡錦濤国家主席と約15分間立ち話をしました。
両首脳は日中関係について意見交換し、野田総理大臣は7日に中国・雲南省で発生した地震への見舞いをしました。
読売新聞は「胡主席は、両国関係が尖閣諸島問題によって「厳しい局面に直面している」と指摘。「どのような方式であろうと『島購入』は不法であり、無効だ。断固として反対する」と首相に強い言葉で迫った」という新華社通信の報道を取り上げています。
ただ、ウォール・ストリート・ジャーナルですと「双方とも話し合いの内容については開示しないことで合意したが」と前置きした上で、「胡主席は野田首相に対し、同諸島の国有化には反対で、そのような動きは無効であると述べたと報道」というニュアンスです。

元々東京都が尖閣諸島の地権者と交渉して購入が実現するという話でしたが、あとから来てかすめ取った形となった日本政府が、尖閣諸島の主権や実効支配をどのようにしていくのか示さなくてはいけません。
また、東京都に集まった寄付を日本政府が使うことは出来ませんから、財源となる税金を20億5千万ほど使う事について、および、尖閣諸島でインフラ設備を作るのか、つくらない場合はその理由とそれで尖閣諸島が守れるのか、日本人の上陸や利用を検討しないのか、様々な角度での国民への説明をする必要があります。
また、経済における中国の日本への制限はされると考えなくてはいけません。
そうしたことへの対応も日本は進めていく必要があります。
単に石原慎太郎都知事のいる東京都が尖閣諸島を購入することを防いただけで、今後、尖閣諸島への侵略行為によって脅かされないようにしなくてはいけません。

尖閣購入は無効だ…胡主席、野田首相に強く迫る : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)尖閣購入は無効だ…胡主席、野田首相に強く迫る : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 野田首相と中国の胡錦濤(フージンタオ)国家主席は9日、首脳会議の合間に約15分間、通訳を傍らに向かい合った。中継映像に映る胡主席は、硬い表情だった。

 野田首相は、29日に迎える日中国交正常化40周年に触れ、「戦略的互恵関係を深化させたい。現下の日中関係については、大局的観点から対応したい」と、両国関係の改善を呼びかけた。

 だが、新華社通信によると、胡主席は、両国関係が尖閣諸島問題によって「厳しい局面に直面している」と指摘。「どのような方式であろうと『島購入』は不法であり、無効だ。断固として反対する」と首相に強い言葉で迫った。

日本政府、尖閣諸島国有化を決定―対中関係に暗雲 – WSJ日本版 – jp.WSJ.com日本政府、尖閣諸島国有化を決定―対中関係に暗雲 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

 日本政府が購入を決定したのは、石原慎太郎都知事が春に購入の意図を示したためだ。石原知事は、日本の支配に反対する中国の活動家による上陸を防ぐため、同諸島に港湾を含む施設を建設することを提案していた。

 藤村官房長官は、日本政府と土地所有者は7日に売買に合意したと述べたが、価格については明らかにしなかった。交渉に関与したある政府高官は先週、売買価格は20億5000万円になる可能性が高いとした上で、政府による島の開発計画はないと述べている。

 同官房長官はまた、今回の決定によって中国との関係が悪化するのではないかとの見方を一蹴し、日本が支配する尖閣諸島に関して「解決すべき領有権の問題は存 在しない」と強調、「尖閣諸島の取得・保有の問題は我が国領土の一部を以前の所有者から移転するものであり、他の国や地域との間で問題を惹起(じゃっき) するものではない」とした。

 政府筋によれば、今回の購入は、石原都知事のようなナショナリストが土地を買って施設を建設し、中国の反日感情を刺激することを防ぐことが目的という。東京都の調査団は今月初め、周辺の洋上から同諸島の調査を行っている。

 日本政府の発表を受けて中国外務省の洪磊副報道局長は同日、定例の記者会見で自国の領土権を守るために「必要な措置」を講じると述べたが、具体的にどのような措置を講じるかや、この問題に関して前回発表の政府声明以上の措置を講じるのかについては明らかにしなかった。

 洪氏は、同諸島に関して日本が一方的に行う行動は違法かつ無効だと述べ、今後の展開を見極めて領土の主権を守るために必要な措置を講じると述べた。

 中国政府が通常の口頭でのけん制以上の行動を起こすかどうかは明らかではない。中国では今年後半に予定されている10年に一度の政権交代を控え、外交面で事を荒立てたくない意向だ。

 しかし、この領有権問題によって、ウラジオストクで10、11日に開催されているアジア太平洋経済協力会議首脳会議(APEC)で検討されてきた両国首脳に よる公式会議は見送られることになり、野田佳彦首相と中国の胡錦濤国家主席とは9日、会合前に15分ほど立ち話をするにとどまった。

 双方とも話し合いの内容については開示しないことで合意したが、新華社通信は、胡主席は野田首相に対し、同諸島の国有化には反対で、そのような動きは無効であると述べたと報道した。

APEC:野田首相と胡錦濤主席が立ち話 意見交換- 毎日jp(毎日新聞)APEC:野田首相と胡錦濤主席が立ち話 意見交換- 毎日jp(毎日新聞)

 首相は首脳会議終了後、胡主席との会談について「中国の発展は、わが国や地域社会にはチャンスで、戦略的互恵関係を深化させていきたい。現下の日中関係については大局的観点から対応したいと申し上げた」と語った。

 首相はまた、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領とも立ち話をしたことを明らかにし「北朝鮮をめぐる問題などには、日韓がしっかり連携していかなければならない。そういう大局観に立った2国間の関係を構築していこうという話をした」と語った。

 一方、玄葉光一郎外相も8日、楊潔※中国外相とAPEC首脳会議の夕食会の際に約10分間、立ち話をした。

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