塩素系消毒薬は手荒れするから皮膚の消毒に使用できないのに、ミヤネ屋が「ノロウイルスの消毒に希釈して使え」と誤報

情報バラエティ番組「情報ライブ ミヤネ屋」にて14日、ノロウイルスの特集が放送され、ゲストの男性医師が「手指の消毒にアルコールは効果がない。塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)を希釈して消毒するように」と発言していましたが、
肌荒れするから塩素系消毒薬を手指や皮膚に使うのはやめてください。
その後、ミヤネ屋放送の中で、「処理には手袋をすること」に訂正されたそうですが、保健所も使用すべきではないとしている方法を流すなんてとんでもないことです。

塩素系消毒薬は手指や皮膚の消毒に使用できない→ミヤネ屋「ノロウイルスの塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)を希釈して使え」と誤報

塩素系消毒薬は手荒れするから皮膚の消毒に使用できないのに、ミヤネ屋が「ノロウイルスの消毒に希釈して使え」と誤報

一般家庭ですべきは流水と石鹸による定期的な手洗いです。
インフルエンザや風邪のこともあるから、うがいやアルコール消毒もしたらいいのです。

感染者が出た場合には、下痢や嘔吐などの汚物は、手袋マスクをしてペーパータオルなどで取り除き、
次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒薬)を適切な濃度に希釈して消毒を行ってください。

ノロウイルスの感染経路・予防方法・消毒方法(感染者発生時の環境の消毒) | CUTPLAZA DIARYノロウイルスの感染経路・予防方法・消毒方法(感染者発生時の環境の消毒) | CUTPLAZA DIARY
ノロウイルスにはアルコールは殺菌できません。ノロウイルス消毒には次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を使用してください。
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また、ノロウイルスに有効な治療薬がないとか感染率を理由に病院関係者が、
「ノロウイルスなら病院に来るな」「スポーツドリンク飲んで寝てればいい」「死にそうなら病院に」と言っているのを見受けますが、
ノロウイルスは嘔吐以外は発熱など、風邪やインフルエンザの諸症状に似ています。
判断できなければ病院に行くべきです。
乳児やお年寄りは吐いたりするので飲み物を嫌がるケースがありますが、その場合は脱水症状が危惧されるので、点滴が必要になります。
ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省
ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省

Q10 発症した場合の治療法はありますか?
A10
 現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。このため、通常、対症療法が行われます。特に、体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。
 止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。

繰り返しになりますが、インフルエンザにしろO-157にしろノロウイルスにしろ、ほとんどは経口感染です。
定期的に流水で手洗いうがいをし、アルコール消毒や塩素系消毒薬は適切な使用方法で用いるようにしましょう。

腸管出血性大腸菌O157の問題で、加熱や発酵の工程のなく、製造工程で殺菌できない浅漬は適切な濃度に希釈した亜塩素酸ナトリウムを含んだ液で10分間消毒(その後流水で十分に洗浄)する物もあります。
しかし、一般家庭で行う必要はなく、食品業者に定められたものと理解しましょう。

札幌市等で発生した浅漬による腸管出血性大腸菌O157の食中毒事件

2012/10/01
浅漬け食中毒受け、漬物業者に新たな衛生指針 : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)浅漬け食中毒受け、漬物業者に新たな衛生指針 : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

 厚生労働省が示した指針の見直し案が薬事・食品衛生審議会で了承された。札幌市などで白菜の浅漬けを食べた8人が死亡した腸管出血性大腸菌O(オー)157の集団食中毒を受け、浅漬けの原材料は1リットルあたり100ミリ・グラムの次亜塩素酸ナトリウムを含んだ液で10分間、消毒するなどの基準を盛り込んだ。原材料を10度以下で低温保管することや、流水での十分な洗浄なども求めている。

100 mg = 0.1 グラム

浅漬製造施設への立入り調査結果|報道発表資料|厚生労働省浅漬製造施設への立入り調査結果|報道発表資料|厚生労働省
浅漬の衛生管理について ~漬物事業者の食中毒予防対策~|厚生労働省浅漬の衛生管理について ~漬物事業者の食中毒予防対策~|厚生労働省

漬物のなかでも、特に浅漬は、加熱や発酵の工程がなく、製造工程で殺菌できないことから、洗浄・殺菌や、低温管理など、原料から製品までの一貫した衛生管理が必要です。
 このたび、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒・食品規格合同部会での審議を踏まえ、「漬物の衛生規範」を改正しました。

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