次世代エネルギー資源として期待されている「燃える氷」ことメタンハイドレートを、世界で初めて海底からの採掘試験にあたる探査船「ちきゅう」が今月12日、静岡県の清水港を出港し、愛知県の渥美半島沖およそ70キロメートルの海域で掘削する準備を進めています。
実施主体は経産省から受託された独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、掘削工事を担当するのは、石油資源開発(JAPEX)です。
さて、探査船「ちきゅう」は清水港をあす出港し、メタンハイドレート海洋産出試験の事前掘削に向かいます。詳細は実施する石油天然ガス・金属鉱物資源機構公式リリースPDFを (1) jogmec.go.jp/news/release/d… (2) jogmec.go.jp/news/release/d…
— CHIKYU 地球深部探査船「ちきゅう」 (@Chikyu_JAMSTEC) February 11, 2012
メタンハイドレートとはメタンを中心にして周囲を水分子が囲んだ形になっている包接水和物であり、石油や石炭に比べ燃焼時の二酸化炭素排出量がおよそ半分』という、環境にやさしい次世代エネルギー資源として注目されています。
日本近海の海底に多く埋蔵されているそうで、天然ガス換算で7.35兆m3(日本で消費される天然ガスの約96年分)以上と推計されています。
ただし、ダイバーの活動できないほどの深海の海底であり、メタン自体が地球温暖化に繋がる問題があったり、メタンハイドレートの採掘は石油などとは同じ方法では出来ないという予測があったり、深海での作業は難しいといった問題が多くあります。
JOGMECは2010年にも沖縄トラフで海底の調査や掘削作業に当たり、熱水活動域の海底下で活動している微生物の調査などの実績がある研究用の探査船ですね。
また、日本近海にはメタンハイドレートだけでなく、レアメタルなどの貴重な鉱物も多くあると見られていて、近年調査によってその沖縄海域などの海底にある資源が明らかになっています。
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政治的に財源を削減するためにこうした研究は仕分けの対象にされたことがあり、短期に結果を求められることが少なくありません。
しかしながら、本来ならこうした化学分野にこそ日本の未来の為に投資をすべきなのですが、白いやつのパフォーマンスに利用されたりしていました。
政治家は日本の為にすべきは、金をばらまくしか脳のない政治家や官僚を仕分けることであり、
襟を立てるのではなく、襟を正して化学分野にもう少し投資をすることこそ必要なのです。
それが出来なければ日本の大切な頭脳や技術は海外に出ていってしまうでしょう。
日本はエネルギー資源の多くを海外に依存している国であり、また、昨年は3.11の東日本大震災で起きた原発の事故の影響で、日本中の原発が停止したままとなり火力発電に頼らなくてはいけないという事態に陥っています。
即時、石油の代わりにメタンハイドレートを使うことは出来ないでしょうが、将来において枯渇するといわれる石油に変わる資源を日本が自主生産出来る可能性の獲得への努力はしておいたほうがいいでしょうね。
それは他のレアメタルなどの鉱物に置いても同じことが言えますし、そうした取り込みは日本の未来に関わる重要な問題だと思います。
日本近海に存在し、次世代のエネルギー資源と期待される「メタンハイドレート」の海上での採掘試験が、世界で初めて愛知県沖で14日から始まるのを前に、海底の掘削に使われる船が公開されました。
メタンハイドレートは、メタンガスと水が結びついて氷のような状態で地中にあり、地上に取り出して天然ガスとして使う資源として注目されています。
経済産業省の関連団体が14日から愛知県沖で、世界で初めて海上での採掘試験を始めるのを前に、海底の掘削に使われる探査船「ちきゅう」が静岡県の清水港で公開されました。
「ちきゅう」は全長210メートル、総トン数およそ5万7000トンで、高精度のGPSと制御装置を備え、荒れた海でも一定の場所にとどまることができるということです。
探査船「ちきゅう」は、12日に出港し、14日から来月下旬までの40日間、渥美半島沖およそ70キロにある水深1000メートルの海底にドリルを使って4本の井戸を掘る計画です。
採掘試験を行う「石油資源開発」の関誠さんは「課題はいろいろ出てくるだろうが、一つ一つクリアして実用化につなげたい」と話しています。
次世代のエネルギー資源と期待される「メタンハイドレート」の実用化に向けて、世界で初めて海底から採掘する試験が愛知県沖で始まります。
「メタンハイドレート」は、メタンガスと水が結び付いて氷のような状態で地中に存在し、地上に取り出して天然ガスとして使えることから、次世代のエネルギー資源と期待されています。
世界で初めて海底からの採掘試験にあたる探査船「ちきゅう」が、今月12日、静岡県の清水港を出港し、現在は愛知県の渥美半島沖およそ70キロメートルの海域で掘削作業を始める最終的な準備を進めています。
採掘試験を行う経済産業省の関連団体は、掘削作業を14日から始める予定でしたが、現場の海域の波が高く風も強いことなどから、まだ作業に着手できず、天候の回復を待って始めることにしています。
掘削作業は来月下旬まで40日間行われ、水深1000メートルの海底に深さおよそ300メートルの井戸を4本掘り、来年1月ごろ、メタンガスを海上に取り出す計画です。
愛知県沖には天然ガスの国内使用量のおよそ14年分に当たる「メタンハイドレート」が存在するとみられ、実用化の道が開けるかどうか注目されます。
【経済産業省 : 世界初!海洋におけるメタンハイドレート産出試験……愛知県沖で事前掘削がスタート | RBB TODAY (ブロードバンド、その他のニュース)】
経済産業省が推進する「我が国におけるメタンハイドレート開発計画」のフェーズ2の一環として、第1回のメタンハイドレート海洋産出試験が愛知県沖合で始まった。
メタンハイドレートは将来の天然ガス資源として注目されており、2001年度から2008年度まで「我が国におけるメタンハイドレート開発計画」のフェーズ1として、東部南海トラフ海域(静岡県から和歌山県の沖合にかけた海域)での地震探査・試掘などが実施された。その結果、同海域において、日本の年間ガス消費量(2005年)の約13.5年分に相当するメタンハイドレートの賦存が確認されている。
2009年度から開始された同計画のフェーズ2では、メタンハイドレートを天然ガスとして取り出す技術の開発を目指しており、今回の試験は、海洋における世界初のメタンハイドレート産出実験とのこと。
今回のメタンハイドレート海洋産出試験の作業期間は2年にわたる予定。まず、今年2月から3月にかけて、事前掘削として生産井やモニタリング井の坑井掘削を行い、来年1月から3月の期間内に、産出試験(フローテスト)を実施する計画となっている。
作業地点は愛知県沖の第二渥美海丘で、実施主体は経産省から受託された独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)。同試験にかかわる掘削工事を担当するのは、石油資源開発(JAPEX)。
今回の産出試験は、商業生産ではなく、調査段階の試験作業だが、海底面下のメタンハイドレートの生産状況や地層の変化の把握など、将来のメタンハイドレートの実用化に向けた貴重なデータが得られるとみられ、メタンハイドレートの資源開発研究にとって、大きな前進となることが期待されている。試験の成果を活用して、今後の第2回海洋産出試験の計画や、将来の商業生産に向けた技術基盤の整備(フェーズ3として2016~2018年度を予定)を進めていく予定とのこと。
【中日新聞:メタンハイドレート、掘削遅れ 気象が影響:経済(CHUNICHI Web)】
「ちきゅう」は12日朝に清水港(静岡市)を出港。同日深夜に渥美半島沖約70キロの採掘地点に到着した。独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」によると、13日に雨が降った影響で、掘削に使うパイプの取り扱いをより慎重にする必要があり、連結作業に遅れが発生。さらにドリルと一緒にパイプの先端に付け、地形などを調べるセンサーの点検にも時間がかかったという。
「ちきゅう」には船底に360度回転できるプロペラが6基あり、風速毎秒23メートル、波高4・5メートル以内であれば同じ地点にとどまって掘削できる設計。この時期に掘削作業をするのは、台風発生が少ないためだ。
「ちきゅう」に乗って作業に当たるのは、石油や天然ガスの探査や開発を手掛ける石油資源開発(東京)の技術者ら約150人。2交代制の24時間体制で、採掘試験に使う井戸と、周辺への環境を調べる観測井戸計4本を掘る。
観測井戸は周辺の温度変化を計測することで、今後の採掘試験が地層に与える影響をチェックする重要な役割がある。地層の破壊などが確認されれば対策が必要になる。同機構の担当者は「観測機器をうまく取り付けられるかが課題の一つだ」と話す。
これらの作業は、メタンハイドレートを実際に採取する試験を来年1~3月に実施するための準備という位置付け。今後、要求されるレベルも段階的に高まっていくだけに、確実な作業の進行が求められる。
2010
【「沖縄熱水海底下生命圏掘削」2010 特設ページ】
2010/9/29
【レアメタル、ゲットだぜ!?沖縄近海で「海底熱水鉱床」を発見(海上保安庁):カラパイア】
【CHIKYU 地球深部探査船「ちきゅう」 (chikyu_jamstec) on Twitter】