石原伸晃幹事長や古舘伊知郎さんらの「尖閣諸島」から「尊厳死」までの発言まとめ

テレビ朝日の報道ステーションに出演した自民党の石原伸晃幹事長の発言が話題になっています。
石原伸晃幹事長の発言は尖閣問題・消費税増税・社会保障・生活保護・尊厳死といった内容になっていて、尖閣諸島については地権者(長男)と弟さんは40年前に縁を切っているとか、生活保護については「ナマポ」と発言したとか、生活保障に関連して尊厳死の話を持ち出したと批判されています。

しかしながら、全体の話をよく聞いてみますと、間違ったことはとりあえず発言していないといった印象です。
尖閣諸島にしても、テレビやマスコミが地権者の弟さんの話を持ち出していたため、意味が分からなくなっていたのですね。東京都(および自民党議員)と政府関係者は長男である地権者との交渉を進めており、マスコミは裏を取っていなかったということが分かってすっきりしました。ただ、地権者も弟が間違った発言をして求めなかったのかどうかは気になります。
生活保護に関しては、民主党に政権交代前に生活保護村というのがありましたが、その時仕事が決まったのはほんの僅かだったり、生活保護を受ける人が異常に増えた実体があります。また、芸人の母親が不正に生活保護を受給し続けていた問題は記憶に新しいところです。そして、石原伸晃幹事という生活保護ビジネスによる無駄な支出を無くすことと、本当に必要な人に生活保護をするようにすれば8千億円の削減になるというのはするべきですね。(今までやってきたのかどうかは置いといて)

尊厳死については、イギリスで脳卒中から全身麻痺になったトニー・ニックリンソンさん(Tony Nicklinson)が「死ぬ権利」を確認する裁判を起こしましたが、棄却され、トニー・ニックリンソンさんは落胆して食べることを拒み続け、肺炎を起こして死去しました。
裁判所に死ぬ権利を棄却されたトニー・ニックリンソンさんはとても悲しそうに泣いていたのが印象的でした。
トニー・ニックリンソンさんはTwitterに以下のように残しています。「さようなら。その時が来た。なかなか楽しかった」


社会保障の話の流れで石原伸晃幹事長が、誤解を招いたとしながら尊厳死について話したことには、古舘伊知郎さんも「そうやってある程度尊厳死を認めることで医療費をカットするってお金の方に行くことに誤解を受ける部分があるから、非常に慎重に、これからっていうことなんですね」と話しておられました。
目しか動かせないとか植物人間であるとか重く苦しい病気で助からないと分かっている場合でも、日本では尊厳死や安楽死は認められないばかりか犯罪に問われることがあるわけですね。
重要な話でもあるし、そうした話をしたかったのでしょうが、それは別の時に落ち着いて議論されるべき話だったのかもしれません。

ただ、「社会保障費削減の手段に」とか「石原伸晃君は総理大臣にふさわしいか?」といった話に発展しているのは、発言していない内容やまだ自民党総裁選の段階で批判しているのはおかしな話だったりしますね。

以下、石原伸晃幹事長や古舘伊知郎さんらの「尖閣諸島」から「尊厳死」までの発言まとめ

2/2 石原伸晃君は総理大臣にふさわしいか? – YouTube2/2 石原伸晃君は総理大臣にふさわしいか? - YouTube

(石原慎太郎都知事は去年の9月から息子の自民党の石原伸晃幹事長と、同じく自民党の山東昭子議員に尖閣諸島の購入を手伝わせた。)
石原伸晃幹事長「地権者と言われる人とは5回以上食事した」
古舘伊知郎「お兄さんの方ですね?」
石原伸晃幹事長「ご長男ですね」
古舘伊知郎「あまりメディアに顔を出さない」
石原伸晃幹事長「(地権者は)弟さんとは話聞くと40年前に縁を切っている」
古舘伊知郎「そうなんですか・・・」
石原伸晃幹事長「その方(地権者)が、ともかく山東さんにまず言ってきた。9月に。『都知事と会わせてくれ。』 なあに? 『尖閣列島を売りたいんだ』 山東さんが私と親しいから連絡があった。これはもうライフワークだから会わせましょう。話がトントントントン進んで、今年の8月までにもう契約をしましょう。そういうところまで来てた。それが、先週の金曜日、私と山東さんと都知事と出かけてったら、『スイマセン!売っちゃいました』」
古舘伊知郎「それが先の会見でのお父様の」
石原伸晃幹事長「そうです。私はね、都知事がそういう事を言ったんだから利用すればいいの政府は。そうすれば、いやあ都知事は、言ってるけども。都知事から国が譲り受けたら、環境の保全とか、あるいは、すべての船とか安全な運行ができるような灯台とか平和利用しますと言えばですね、プロセスがあったんですけど、いきなり国有化するって言った。これは中国としても、なんだ!何のために、国有化するって言ってないんですよ。政府は。実は」
古舘伊知郎「いきなり国有化となったことで中国を刺激するという論は分かるんですね。ただ、東京都を間に挟んで、石原都知事を挟むことによってむしろ中国がフッ、と緩和されるというのがまだ分からない」
石原伸晃幹事長「いや、緩和するかどうかじゃなくて、政府は人のせいに出来るじゃないですか。都知事のせいに。外交ってそんなもんですよ。正面からね、あーでもないこーでもない、だって、中国に何も言ってないんでしょう。これから。こういうプロセスで国有化させていただきますって。言ってないよ、これは。パイプがないんだから」
古舘伊知郎「国有化しましたね、今日」
石原伸晃幹事長「しました。なんの為にするか分からない」
古舘伊知郎「ここには色んなプロセスがあってご不満もあるでしょう。この前提に乗って今後どうしますか。この尖閣をどういうふうにやっていきますか」
石原伸晃幹事長「日本の領土なんだから、国が、そこで暮らす漁民のために、あるいは航海する船のためにあの島をですよ?領土を保全して、平和利用していけばいいじゃないですか」
古舘伊知郎「平和利用ってやったときに中国がどういうふうに攻めてくるか。仮に攻めてきたときの対策は?」
石原伸晃幹事長「攻めてきませんよ」
古舘伊知郎「来ない?」
石原伸晃幹事長「誰も住んでいないんだから」
古舘伊知郎「来ないと言い切れます?」
石原伸晃幹事長「それはもちろん周りには来ますよ。あそこは良い漁場ですから。中国や台湾の漁船てのはだいたい10トン20トン30トン100トンぐらいの船も来てる。日本の漁民は5トンとか10トンのちっちゃい船で行ってるんです。石垣島から160キロある。そこに行ってるわけですよ。漁をしているということはおんなじだ。もちろん領海の中に入ってきちゃ困りますよ。EEZ(排他的経済水域)があるでしょう。EEZkの外ですか?中間線というのがある。しかし、嵐があったときに、あそこの灯台なんか。ちっちゃなもんですよね。島の片面にしかなくて、専門家が見たら一番東のところに灯台をつければ、すべての船の運行の安全が保てられる。そうであるならば、航海の安全のために灯台を作ればいいじゃないですか」
古舘伊知郎「分かりました。そういう設備を(尖閣諸島に)作っても中国は日本の領海に入ってくるわけではなく、ある程度の公式の漁業をある程度のせめぎ合いの中で中間線あたりまでやってくるのだから大丈夫である当考えですね?」

三浦俊章(朝日新聞論説委員)「尖閣だけではなくてですね、例えば石原都知事は中国や韓国に強い姿勢をとっていると。非常にアピールして、まあ、世論で拍手する人がいると。そういう立場というのは外交の立場で疑問を持っている人も多いと思うんですよ。さきほど、都知事とご自身は違うとおっしゃいましたけど、あれだけ非常に大きな存在ですから、どういう点をむしろ石原さんは見習おうと思い、あるいはここは自分と違うとお思いですか」
石原伸晃幹事長「専門、スペシャリティが全然違いますよね。私は税と金融をやってきた。最近都知事のほうが真似して公会計を変えてきたりしましたけどね。外交については教育については都知事のほうがひとつの見識を持っているのかもしれません。私なりの考え方とは違いますよ。親と子はおんなじ所もあるけど、違うところもある。今日の番組で、親とどう違うのかということを三浦さんと話したもいいんですけども、しましょうか?」
三浦俊章「いや、もう少しモダーレートな印象があったんですね。たとえば、色んな河野談話と村山談話とか色んな外交の継続性において。そこは都知事の発言と違うのかなと思ったんで。そのへん最も大事なことなので」
石原伸晃幹事長「今日も出ましたねひとつ、河野談話についてはね。言わせていただきたいとするならば、中国好きな人嫌いな人、韓国好きな人嫌いな人、両方いますよ。日本の中。でも外交っていうのはね、好き嫌いでやっちゃ駄目というのが私の一つの考え方です。」
古舘伊知郎「ですから河野談話で今日の会見で出たことで言えば、それは一応継承するという立場・・・ですね?」
石原伸晃幹事長「それを見直す時期が来るかもしれない。政策なんだから。歴史は検証なんだから」
古舘伊知郎「近くですか?それは最近でいえば継承して」
石原伸晃幹事長「今一つね、(河野談話などを)検証し直そうという空気が出てきていることも事実だと思いますよ」

古舘伊知郎「先ほど税の話も出たんでね。これは消費税関連の話に移りたいと思うんですが、まぁ民主党は借金、赤字国債出して44兆円。しかし、その前額は少なくても自民党は長年に渡って借金財政でしたね?そしてついにまたここで苦い消費税ていうのを三党合意も含めてまとめてきた。これだけ国民に負担をかける状態で、軽減財葎(?)とかはっきりしない中で、一方で税率が消費税で上がって、国土強靭化で道路作るんですかとする疑問視もあるんですよ」
間接税「それは私大きな間違いだし誤解だと思うんですよ。消費税はもう平成11年の時に予算総則で老人三経費、年金・医療・介護ですね。に充てるって書いてます。今度の法律でもより踏み込んで、ほぼ社会福祉目的税です。すなわち消費税収は、年金・医療・介護、今度は子育ても入っています。コレに全て充てる。しかし安住さんたちは公開答弁で言っているけれども、それでも5%増やしても10%にしても、今の段階で社会保障を十とするなら4兆円足りないんですよ。しかも医療費ざっくりいって38兆円、このうち4分の3は高齢者の医療費。そんなことを考えたときに、やっぱり広く救う誰もが負担するインダイレクトタックス(間接税)で、この社会保障を安心して受けられるものにしていくっていうことに対しては、大多数とは言いません。国民の半数の方は私、納得してんだと思います。」
古舘伊知郎「それでいうと、具体的に、これぜひ具体的にお伺いしたい。社会保障もどんどん増えてます。これはある部分で切るべきは切る削るものは削らなくてはいけないというお考えで行けばですね、これ具体的に高齢者の医療の自己負担を70歳から75歳までで上げる。また、後期高齢者をどうするか。あるいはまた、その自己負担のあり方、富裕層に対しては自己負担率をお年寄りより上げてもらうとか。そのあたり具体的に伺いたいんですね。これ間に合わないのは分かっているんですから」
石原伸晃幹事長「これを今度の法律では、1年かかって国民会議で、どういうふうに負担をするように決めようっていう枠組みになっているんです。こうすればいいって言う、個人的な考えはあります。しかし」
古舘伊知郎「それをぜひ言ってください」
石原伸晃幹事長「個人の考え方だから、その通りなるかならないか分からない」
古舘伊知郎「だからそのお考えを」
石原伸晃幹事長「私はその場所に行ったらお話をさせていただきたい。例えば、」
古舘伊知郎「いま」
石原伸晃幹事長「例えば。言いますよ?40万人受給者が増えた、生活保護費。これは、生活保護ビジネスというものがあって、5万円以上の家賃を払って、タコ部屋みたいなところに押し込まれて、かわいそうです。東京都なんかはですね、普遍価(?)で、まあ5千円程度なんですけども、都内の住宅を、これは2LDK60平米くらいのものを供給している。こういうもので本当に困っている人たちに衣食住手を差し伸べる。そういうものに変えていけば。ナマポ。古舘さんもご存知だと思いますけど、『ゲットしちゃった。簡単よ。どこどこに行けば簡単にもらえるわよ』こういうですね、ものを是正することが私は出来ると思う」
古舘伊知郎「どのくらいそれで浮くんですか?今のお話で」
石原伸晃幹事長「私たちの試算ではマイナス8千億です。このほかまだあります。ただ、これは、単純に言うと非常に誤解を招きますんで」
古舘伊知郎「でもねぇ、これは総理を」
石原伸晃幹事長「ひとつだけ言わせていただくと、私はね、尊厳死協会に入ろうと思っている。尊厳死協会に。やっぱり、ターミナルケア。これからどうするのか、日本だけです。私、誤解招いたんですこの発言で。私はやっぱり、生きる尊厳。そういうものをですね一体何処に置くのかこれから考えたい。そこに色々な考えがあるんじゃないでしょうか」
古舘伊知郎「そうやってある程度尊厳死を認めることで医療費をカットするってお金の方に行くことに誤解を受ける部分があるから、非常に慎重に、これからっていうことなんですね」
石原伸晃幹事長「仰る通りです。これは個人の意志ですよ」

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亡くなったのはトニー・ニックリンソンさん。58歳だった。先週から食事を拒むようになり、週末に肺炎を起こして急激に容体が悪化したという。関係者を通じて短文投稿サイトのツイッターに「さようなら。その時が来た。なかなか楽しかった」と書き残した。

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