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森口氏のiPS細胞心筋移植を誤報の読売と共同通信が謝罪 ネイチャー誌、京大・山中教授らの論文を盗用の疑いと報じる

iPS細胞から心筋細胞を作り重傷の心臓病患者に移植したという森口尚史氏(48)の研究成果について疑義が生じている問題で、この研究成果について11日に報道していた読売新聞は13日、誤報であると報じるとともに、iPS心筋移植に関する記事に誤りがあったことを認め謝罪しています。
また、米国で森口尚史氏が初の臨床応用を実施したとする記事を配信していた共同通信社も「誤った情報を読者にお伝えしたことをおわびします」とする吉田文和編集局長のコメントを発表しました。

ハーバード大学の否定後に取材を受ける森口氏

森口氏は口頭で発表するとしていたニューヨーク幹細胞財団主催の国際会議の会場に現れませんでした。
国際会議の会場に森口氏は研究成果のポスターを掲示していましたが、国際会議を主催する「ニューヨーク幹細胞財団」の広報担当者「ポスターは取り外した。森口氏はここにはいない」と語っています。

読売新聞の謝罪記事並びに検証によると、森口氏の論文で「共同執筆者」とされる大学講師が論文に全く関与していなかったそうです。
大学講師が否定しているのは森口氏は心筋細胞の移植の研究成果をまとめた論文で、森口氏はネイチャー・プロトコルズ」誌に掲載予定と読売新聞の取材に話していました。

大学講師は「森口氏とは約5年会っておらず、論文に名前が使われることは全く知らなかった」と話しています。
また、別の共同執筆者の大学教授は、ハーバード大の倫理審査について森口氏に尋ねていますが、「クリアになった」と回答されたといいます。
読売新聞は9月19日に「米ハーバード大学客員講師」を名乗る森口氏から話を持ちかけられ、10月1日には、論文草稿と自ら行ったという細胞移植手術の動画などが読売新聞に電子メールで送られていました。この時に森口氏は論文を科学誌「ネイチャー・プロトコルズ誌」に投稿したとしていました。取材は4日午後に東大医学部付属病院の会議室で行われ「2月に重症の心不全患者(34)にiPS細胞から作った細胞を移植し、うまくいった」と説明されています。

ところが12日の時点で論文はネイチャー・プロトコルズ誌に掲載されることはありませんでした。
かわりにネイチャー・プロトコルズ誌は森口氏の論文はiPS細胞の作成でノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授らの複数の論文を盗用した疑いがあると報じました。

再生医療の第一人者である大学教授に森口氏の論文草稿について意見を聞き「本当に行われたのなら、6か月も生存しているというのは驚きだ」とのコメントを得たことも踏まえ、9日昼に読売新聞の担当次長が部長に概要を説明し、部長は記者に「物証は十分か」と確認したうえ、できるだけ早い掲載を指示していました。
こうした経過をたどり、「iPS心筋を移植 初の臨床応用」という記事を11日朝刊1面で報道し、さらにニューヨークで森口氏にインタビュー取材し、11日夕刊1面で「死の間際 iPSしかなかった」との続報を掲載したと説明しています。

今回の誤報を報じた読売新聞の読売新聞東京本社編集局長は検証や確認のないまま誤った内容を報じたことについて由々しき事態であるとし、「私たちはそれを見抜けなかった取材の甘さを率直に反省し、記者の専門知識をさらに高める努力をしていきます」と謝罪しています。

ハーバード大学当局者は読売新聞の取材に対し「iPS細胞移植に関する森口氏の話はうそだと確信している」と話しています。
森口氏はハーバード大学の「客員講師」を名乗っていましたが、ハーバード大に属していたのは、1999年11月から2000年1月初旬までの1か月余りだけで、現在は何も関係がないとしています。

ハーバード大学当局者によると森口氏が行ったとする心筋細胞の移植のためには、ハーバード大学の倫理審査委員会の同意が必要ですが、それを示す記録はなく、森口氏の話していた「マサチューセッツ総合病院の複数の患者に細胞移植を行った」についても、ハーバード大学当局者は「マサチューセッツ総合病院では、だれ一人として、そんな移植は受けていない」と話しています。

マサチューセッツ総合病院は12日に「iPS細胞を使った治療が行われた形跡は一切ない」と森口氏の主張を全面否定する声明を発表しました。
マサチューセッツ総合病院の広報担当責任者スーザン・マクグリービー氏は「iPS細胞の臨床研究に関する申請自体がない。(森口氏による)手術は、当病院では一切行われていない」と否定しました。

声明によると、森口氏とiPS細胞に関する論文の共著があるレイモンド・チャン医師からの聞き取り調査の結果として「チャン医師は森口氏が今回発表した臨床治療の経緯について何も知らない」と言明し、名義が勝手に使われた可能性を示唆しています。
マクグリービー氏は「私が言えるのは、彼はわずかの期間しかこの病院にはおらず、それから10年以上も過ぎたということだけだ」と話しました。

当初、NHKの取材に対し森口氏は、「東京大学の特任教授で、ハーバード大学の客員研究員も兼任している」と述べ、「自分は医師で、アメリカの医師の資格も持っている」としたうえで、実際に「マサチューセッツ総合病院で重い心臓病の34歳の男性患者にiPS細胞から作った心筋細胞を『私が』心臓に注射して移植を行った」と説明していました。

しかし、日本時間の11日夜遅く、NHKは改めて確認したところ、「医師免許はないが、看護師の免許は持っている。アメリカでは、医師の指示の下で医療行為を行う助手の資格はあり、実際に細胞を移植する注射を行った」と説明を変更していました。

アメリカの国際学会から研究内容について疑義が示されたことについては「なぜハーバード大学や手術を行った病院が、臨床研究の申請を受け付けていないと否定しているのか、全く分からない。移植に関するデータなど証拠はすべて日本にあるため、今は移植の実施を証明することはできないが、落ち着いた段階で一緒に研究を続けてきたアメリカの研究者とも連絡を取り、説明をできるようにしたい」と述べ、「iPS細胞から変化させた細胞をヒトに移植したことは間違いない」と述べ、実際にiPS細胞を使った治療を実施したと改めて主張しました。

その後、森口氏は「今まで言っていたことは自分では正しいと思っている」と話しましたが、臨床治療を行ったかどうかについて「分からない」とし、滞在していたホテルの屋外で質問した報道陣に「こういうふうな感じではなく、ちゃんとした形で話したい」と繰り返しました。
病院の発表について「間違いがないかどうか確かめてみないと分からない」と話した後、「(病院は)どうしてこういうことを言うのか。間違っている」と述べ、「状況とかのみ込めないところがある」と話したといいます。

共同執筆者の1人となっている東京医科歯科大学の佐藤千史教授も、森口氏の論文について記者会見し、「ことしの8月か9月に学会で発表する内容を簡単に記した抄録がメールで送られてきた。正しい研究の進め方だと判断し、共同執筆者として了承した。今思えば検証が不十分だった。ハーバード大学の正式な講師と考え、全く疑っていなかった。責任を感じている」と説明しました。

また、おととしにも大学のグループと共にiPS細胞を使ってC型肝炎の治療薬の効果的な組み合わせを見つけたと報道されたことについても、共同執筆者となっている佐藤教授は「確認が不十分で不明を恥じている」と述べました。
一方、2つの発表について大学の森田育男理事は「発表内容が正しいかどうか分からないが、大学ではiPS細胞を使った実験や研究を行った事実はない」と述べました。
東京医科歯科大で会見した佐藤千史教授は森口氏の大学院時代の指導教官でした。佐藤教授は「早い段階で気づかなかったという反省はある。論文に出している写真やデータを送ってくるので、信じるしかなかった」と釈明しました。
森口氏が卒業した東京医科歯科大学は93年に医学部保健衛生学科を卒業し、同年に看護師の国家資格を取得、95年同大大学院修士課程を修了している。修士論文のテーマは「健康診断における異常所見の評価とその予後に関する考察?超音波エコーによる胆のうポリープの自然経過の検討」97年から09年までは同大で、保健看護学や健康情報の統計分析などの科目を担当する非常勤講師として勤務していたと発表しました。

嘘のニュースだけを扱う「虚構新聞」が今回の読売新聞の誤報について記事を更新しており、「本記事は読売新聞社内のゴミ箱から拾った原稿を参照して執筆・掲載いたしました。秀逸な記事をご提供くださった同社にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます」と述べています。
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ノーベル生理学・医学賞受賞の受賞の山中伸弥教授が研究費得るために描いた自作の絵

ノーベル生理学・医学賞受賞の受賞が決定した京都大学の山中伸弥教授(50)も、研究資金を得るために大変苦労されています。2003年には独立行政法人科学技術振興機構の研究事業に応募し、iPS細胞の重要性を自作の絵を交えてプレゼンテーションし5年間で約3億円が支給されました。
今年3月にも研究資金のカンパを訴えるために京都マラソンに参加し、現在も資金面など環境が整っている米国に年10回、研究の為に渡米しています。

京都大の山中伸弥教授にノーベル賞決定!人工多能性幹細胞(iPS細胞)を初めて作製 | CUTPLAZA DIARY京都大の山中伸弥教授にノーベル賞決定!人工多能性幹細胞(iPS細胞)を初めて作製 | CUTPLAZA DIARY

1999年当時はiPS細胞以前はES細胞という胚性幹細胞の研究が盛んでしたが、受精卵を用いなくてはならず、癌化しやすいというデメリットがありました。
そうした涙する受精卵やマウスの絵を描いてプレゼンし山中伸弥教授は研究費を獲得してから研究が加速したといいます。
今回のノーベル賞を受けてiPS細胞に資金提供をという声が出ているようですが、そうではなく、将来のための技術や研究には、それぞれに資金を充てるようにしないと、今後の成功に繋がらないという証明になりましたね。
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京都大の山中伸弥教授にノーベル賞決定!人工多能性幹細胞(iPS細胞)を初めて作製

人工多能性幹細胞(iPS細胞)を初めて作製した京都大学の山中伸弥教授(50)にノーベル生理学・医学賞受賞の受賞が決まりました。iPS細胞の発表から6年というスピード受賞ですが、今後、新薬の開発、難病の解明、再生医療など様々な幅広い分野での応用で多くの難病などに役立てられることが期待されています。
また、山中伸弥教授の素晴らしいところはiPS細胞を他の大学と共同で研究をしている点です。これにより、多角的にiPS細胞を活用した研究が進んでいます。

山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授がノーベル生理学・医学賞を受賞 (2012年10月8日) — 京都大学山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授がノーベル生理学・医学賞を受賞 (2012年10月8日) — 京都大学
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2012/121008_1.htm

山中伸弥教授と交流のある、iPS細胞を使った治療法の確立の夢を託してきた筋肉が骨に変形する難病と闘う兵庫県明石市立魚住中3年の山本育海(いくみ)さん(14)は「iPSが世界中に広まって研究が進み、薬の開発が早くなると思うとうれしい」と受賞を喜びました。

iPS細胞で歯のエナメル質再生に成功。東北大や岩手医大などの研究グループ | CUTPLAZA DIARYiPS細胞で歯のエナメル質再生に成功。東北大や岩手医大などの研究グループ | CUTPLAZA DIARY
京都大と帝京大、遺伝的に病気のマウスから正常なiPS細胞 | CUTPLAZA DIARY京都大と帝京大、遺伝的に病気のマウスから正常なiPS細胞 | CUTPLAZA DIARY
横浜市立大学などのグループ、iPS細胞から人の肝臓作成に成功 | CUTPLAZA DIARY横浜市立大学などのグループ、iPS細胞から人の肝臓作成に成功 | CUTPLAZA DIARY

田中眞紀子田中文部科学大臣はノーベル生理学・医学賞受賞の決まった山中伸弥教授に電話で「わがことのようにうれしい。役所(文科省)を挙げて、内閣を挙げて、今後も一生懸命支援させていただく」と祝意を伝えました。その後の記者会見で「人類の幸せに日本の研究者が貢献していることはすばらしい。国の予算に強弱を付けて、ここに特化するという国家の意思をしっかり反映したほうがいい」と述べ、iPS細胞研究の分野に予算を重点配分すべきだとの考えを示しました。
しかしながら、民主党政権は鳩山由紀夫政権時に事業仕分けと称して化学分野などの研究費の削減をしていた経緯があります。
今回も田中眞紀子文部科学大臣は「国の予算に強弱を付けて、ここに特化するという国家の意思をしっかり反映したほうがいい」などと化学分野の研究費について、成果が出ないと予算を組まないというような趣旨の発言をしていますが、これまで山中伸弥教授が研究費を集めるために苦労されたことを何も理解していないようです。
科学や技術に関する研究は2位じゃダメなんです。

また、山中伸弥教授を装ったTwitterが出ていたようですが、山中伸弥教授はTwitterをしておらず偽者ということが分かっていますので注意してください。
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牛の生食禁止だからと豚だの鳥だの生肉を食べるのは危険(※寄生虫とか病原菌がいる)

今年7月から飲食店で牛の生レバーの提供が禁止になったため、規制されていない豚の生レバーを提供する飲食店があると指摘されている報道がありました。
これを受けてTwitterなどでは豚の寄生虫及び豚の寄生虫に感染している人の動画などを紹介され話題になっています。

昔から豚はよく焼かないと危ないと言われているのに、豚の生レバーを提供している飲食店がいるというのは驚きです。また、アレだけ生肉を食べて人が死んでいるのに豚だからとか自分は大丈夫という根拠のない理由で豚の生レバーを食べてしまう人がいるのは呆れるばかりです。

豚の赤肉部分には有鉤条虫の幼虫(有鉤嚢虫)という寄生虫がいて、生食した場合に有鉤嚢虫が体の各所に寄生され、眼球・脳にも寄生されることがあります。
日本の豚に寄生虫による発症例は1935年以降確認されていないとしているが、近年は感染例が増加傾向にあり、海外での感染や、輸入された豚が有鉤嚢虫に感染が原因と考えられています。

また、SPF豚(健康豚・健全豚)を無菌豚として提供している飲食店もあるそうですが、
このSPF豚は豚が病気にならない様に管理しているという意味です。
生食をしても問題ないと誤解されていますが、E型肝炎感染のおそれは残るため、SPF豚肉といえども加熱調理は必須です。

豚の生レバーにはサルモネラ菌やカンピロバクター菌がおり、E型肝炎を発症し死亡した例も報告されています。

トキソプラズマというマラリアと同じ寄生虫の一つも危険であり、全ての哺乳類や鳥類の生肉に存在するとされていて、不十分な加熱の肉を食べるとトキソプラズマ症に感染します。鶏肉の生食や生ハムやレアステーキでも感染するとされ、見落としがちなのが猫の糞からの感染があります。
注意が必要なのがトキソプラズマは妊婦から退治に感染するため、脳や目に障害のある赤ちゃんが生まれる可能性があります。

刺身については魚に寄生するアニサキスは冷凍することで死滅しますが、釣った後にすぐ食べるとアニサキスに感染しやすいと言われています。ゆえに、厚生労働省では、寄生のおそれのあるものは-20℃以下で24時間以上冷凍することを指導されています。
魚も生きがいいが、アニサキスも元気なんですね。
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胸椎骨折の事故で入院していたスギちゃん、26日に退院会見 コルセットをつけて仕事復帰

テレビ朝日の番組収録中に高飛び込みをした際に胸椎を骨折するという全治3カ月の重傷で入院していたお笑い芸人のスギちゃん(39)が、26日に退院会見をすることが分かりました。
所属事務所によると「担当医から仕事の再開をしてもよい」と復帰のゴーサインが出たそうで、「まだ完全に回復していないことから(患部の腰に)コルセットをつけての仕事復帰になります」とのことです。

スギちゃん 「ワイルドだろ~」 [DVD]
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ブログでも傷口がくっつき始めていい感じに治りかけているそうで、コルセット姿で砂鉄を見に砂浜に外出も出来るようになっていたようです。
ある日にブログで『妖精を見たけど、これは、夢では無かったのでしょうか?』と写真を載せていましたが、それは魔法少女のまどかちゃんです。
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就任直後に倒れ治療を受けていた西宮伸一中国大使、都内の病院で死去

就任直後に倒れて治療を受けていた西宮伸一中国大使が東京都内の病院で亡くなりました。60歳でした。
政府は今月11日の閣議で、おととし、民間から起用した丹羽宇一郎・中国大使の後任に、外務審議官だった西宮伸一氏をあてる人事を決めていました。
沖縄の尖閣諸島の国有化を巡り、中国では反日デモや襲撃が続いており、日中関係が悪化していることもあり、大使の空席が続くことは好ましくないとして、後任人事の調整を急ぐことにしています。

自宅前に立っている状態からうつ伏せに倒れていたとのことで、搬送時既に意識がなく、警察によると事件性はないとしています。
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「海藻は甲状腺がんのリスク高まる」「ワカメを食するなら豆製品と一緒に」という記事があるな。あれは嘘だ。

ワカメなど海藻が髪に良いとされていますが、「食べ過ぎるのは良くない。ヨウ素も過剰摂取は甲状腺がんのリスク高まる」という記事が出ています。
だから『ワカメを食するなら、豆腐や納豆などの豆製品と一緒に摂るようにすればいい』という結論に至ってしまっています。

健康な人はヨウ素を摂取しても代謝で出ていきますし、ワカメなどの海藻を食べる食文化のある日本人は過剰摂取に対する影響が発現しにくい民族であると考えられています。長期間の過剰摂取により、過剰症が起こることがあります。
ただし、海藻にしても大豆にしても、適度な量で普通に食事している分には問題なく安全に栄養として摂取できます。

「海藻は甲状腺がんのリスク高まる」「ワカメを食するなら豆製品と一緒に」という記事があるな。あれは嘘だ。

しかし、キャベツ、キャッサバ、トウモロコシ、タケノコ、サツマイモ、ライ豆、大豆、硬水中のカルシウムイオンなどには、甲状腺へのヨウ素の蓄積を阻害し、甲状腺腫を起こす成分(ゴイトロゲン)が含まれています。
なので、『豆腐や納豆などの豆製品と一緒に摂るようにすればいい』というのは嘘です。

それから、ヨウ素というのは海藻に多く含まれるということであり、他にもいろんな食品に要素は含まれます。
普通に食べていれば問題はありません。ヨウ素が甲状腺に悪いというのも嘘で、摂り過ぎが駄目なだけで甲状腺ホルモンのためには必要なものです。
大体、ワカメとか食べ過ぎようにも、そんなに沢山の量を食べるのは難しいですよ?

ヨウ素というのは海藻に多く含まれるということであり、他にもいろんな食品に要素は含まれます。

『豆腐や納豆などの豆製品と一緒に摂るようにすればいい』というのは、昨年の東京電力・福島第一原子力発電所の事故で放射性物質の被害が出ている最中に、
『味噌は放射能にいい』という広告が週刊女性などに出回っていた事の関連でそういうデマが出回っているのでしょう。

昨年12月頃に『味噌は放射能にいい』という広告が週刊女性などに出回っていた。
昨年12月頃に『味噌は放射能にいい』という広告が週刊女性などに出回っていた。

さっきの大豆にしても、甲状腺腫を起こす成分(ゴイトロゲン)が含まれるから健康食品じゃないという極論を流す人まで出ています。
大事なことなのでもう一度言いますが、適度な量で普通に食事している分には問題なく安全に栄養として摂取できます。

タンパク質にしても植物性・動物性でいろんな種類を摂れればいいですね。

それから、髪にいい食品や栄養素というのはありますが、それもやはり『適量』というものがあります。
髪に良い栄養素と食材表【CUTPLAZA】髪に良い栄養素と食材表【CUTPLAZA】

結局はバランスの良い食事と規則正しい生活を心がけましょう。
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19歳娘の余命を客から知らされた女性が勝訴「院長は看護師が情報を漏らさぬよう監督する義務があった」

癌で通院していた娘の余命を看護師が飲食店名と共に夫に漏らし、飲食店の客だった夫が医師から余命を告げられていない女性に「娘さん、長くないんだって。あと半年なんやろ」と話しました。このため女性は精神的苦痛を受けたとして、大分市の女性が同市内の病院院長に330万円の損害賠償を求めた訴訟があり、福岡高裁は12日、請求を棄却した1審・大分地裁判決を変更し、院長に110万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

もしも「余命6カ月」といわれたら?―今からあなたにできる53のこと
もしも「余命6カ月」といわれたら?―今からあなたにできる53のこと

まず病院は業務上知り得た情報の監督が悪いですし、看護師が秘密を漏らしてはいけないというのも徹底されていないため起きた問題といえます。
それから、いちいち「娘さん、長くないんだって。あと半年なんやろ」と聞く看護師の夫も普通はありえませんね。
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新聞各社、幼児の脳死移植について様々な報道や社説

2年前に臓器の移植に関する法律が改正されて以来、初の15歳未満の子どもが提供者の脳死移植は2例目、6歳未満では初となる脳死移植が行われ、心臓、肝臓、腎臓が移植を待つ患者に提供されました。
テレビや新聞などは一斉に大々的な報道をし、今も社説などで社会的な反対や議論が尽くされていないといった内容で書き立てています。

以前、脳死移植が描かれた映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」を見ましたが、この中で20歳まで生きられないと言われていた心臓病の男の子がようやくドナーが見つかり移植手術が行われる事になりましたが、脳死した男の子の親が手術前日に拒否をしたのでした。
脳死の患者は生きているかのように呼吸をし痙攣のように手を動かしたり涙を流したりします。
15歳以下ではありませんが、脳死したからといって、自分の子どもの臓器を他人に提供しようというのは、なかなか出来るものではありません。

僕の初恋をキミに捧ぐ メモリアル・エディション [DVD]
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中日新聞などの社説で、慎重な取り組みをすべきだという内容に対し「今までも考える時間はあった」「いつまで考えるのか」といった、反発の声も出ていますが、
脳死という人の死をどのように決めるのかという事柄において、外野が『ルールができたから従え』という論調は危険であり気を付けないといけません。

はてなブックマーク – 中日新聞:幼児の脳死移植 立ち止まって考えたい:社説(CHUNICHI Web)はてなブックマーク - 中日新聞:幼児の脳死移植 立ち止まって考えたい:社説(CHUNICHI Web)

もちろん、臓器移植を待つ患者が多く、子どもの場合大人の臓器ではサイズがあわないから、15歳以下の子供でも親の承諾があれば脳死移植が出来るようになったのは画期的です。
ただし、子供は臓器提供の意思を表明できないし、虐待の懸念もありうる以上、大人以上の慎重な議論や配慮、そして6歳以下の脳の回復力を考えれば脳死判定が必要となります。

日本では臓器移植は慎重な導入であり、海外での臓器移植が出来なくなることも予想されることから、11歳未満の子供への心臓移植は東京大医学部付属病院、大阪大医学部付属病院、国立循環器病研究センター病院の3病院に限定されているといった状況からさらに多くの病院で移植ができるようになるべきです。

また、マスコミは情報開示が健全な脳死移植に欠かせないという締めくくり方をしていますが、プライバシー保護の問題は守られねばなりません。

iPS細胞やES細胞といった再生医療の研究が進んでいますが、それが現実に人間に行えるようになるには更に時間がかかります。
移植を待つ子供のために、脳死の判定方法や判断基準、さらには脳死患者の親御さんへの脳死移植の伝え方やケアについて、今現在できる事を考え議論し続けるのが必要ではないでしょうか。
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横浜市立大学などのグループ、iPS細胞から人の肝臓作成に成功

あらゆる細胞に変化できるiPS細胞から人の肝臓を作ることに横浜市立大学などのグループが成功しました。
これまでもiPS細胞から幹細胞を作る技術はありましたが、肝臓の働きが再現された複雑な立体構造の臓器は再現することが出来ていませんでした。

幹細胞に変わる前の前駆細胞と血管に変わる血管内皮細胞と、細胞同士を繋ぐ間葉系細胞を加えて培養した肝臓の元をマウスの頭部に移植したところ、直径5ミリの肝臓に成長したとのことです。

生体肝移植は日本でも行われることがあるようですが、拒絶反応により移植部位の機能が低下してしまうこともあるそうですし、自身の細胞から臓器を作ることが出来れば、そうした問題もクリアできる時代が来るのかもしれませんね。
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米ペンシルバニア大など、男性型脱毛症の原因物質を発見 仕組みや作用も解明 新薬に期待

男性型脱毛症の原因とみられる物質をアメリカのペンシルバニア大学などが発見し、その作用や仕組も解明、医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表しました。
脱毛症の患者の頭皮ではプロスタグランジンD2という物質を遺伝子の働きが脱毛部では活発で、毛のある部分の約3倍に上るとのことです。
また、皮膚内の「GPR44」というたんぱく質と結合して脱毛症を引き起こすことをマウスの実験で分かりました。

元々、 プロスタグランジンD2は脳内ホルモンのうち、睡眠を誘発の調節をする内因性の物質ですが、脱毛にも影響を及ぼしているということが分かりました。

米ペンシルバニア大など、男性型脱毛症の原因物質を発見 仕組みや作用も解明 新薬に期待

男性型脱毛症は男性ホルモンの影響で頭髪が脱毛する脱毛症の一つですが、遺伝や体質など様々な要因が原因とされています。。これまで明らかにされていたのが、男性型脱毛症のリスクの一つがテストステロンが5αリダクターゼ(5-alpha-reductase)によってDHT(ジヒドロテストステロン , dihydrotestosterone)に変換された男性ホルモンとされていました。
昨年9月にはアメリカのエール大学が「発毛にスイッチ入れる物質」を発見しており、日本では再生医療により髪の毛を生えさせる技術が成功しています。

米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展 | CUTPLAZA DIARY米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展 | CUTPLAZA DIARY
米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展
東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる | CUTPLAZA DIARY東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる | CUTPLAZA DIARY
東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる

脱毛症も病気として治療によって髪の毛を生えさせる医療が確立されたり、髪の毛が失われないような予防の技術が近い将来できるかもしれませんね。
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放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化

京都大生命科学系キャリアパス形成ユニットの原田浩講師らのグループは放射線治療後に生き残って再発の原因となるがん細胞を特定し、特定遺伝子の働きを止めると再発が抑えられることを確認しました。今後、効果的ながん治療に役立てられるとしており、イギリスの科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで発表しました。

放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化

放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化放射線治療後のがん再発の仕組み解明 低酸素がん細胞が活発化
放射線治療後のがん組織の画像。生き残ったHIF―1陰性低酸素がん細胞(赤色部分)が、血管(青色)の近くに移動している。

胃がんや大腸がんといった固形のがんは内部に出来た血管から酸素や栄養を得て蔵書菊していますが、血管近くのがん細胞は放射線によって死滅しやすい一方、血管からやや離れた低酸素の環境に適応したがん細胞は生き残りやすく、がんが再発しやすいことが分かりました。
低酸素がん細胞に放射線を集中照射する方法やHIF―1がん細胞の阻害剤の使用で再発が格段に抑えられることが分かり、今後のがん治療に役立てられるそうです。
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東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる

東京理科大学総合研究機構の辻孝教授(再生医工学)や豊島公栄プロジェクト研究員らのチームなどのグループは、毛を作る器官の元となる幹細胞を作成し、皮膚に埋め込むことで何度も生え変わる正常な毛を生やすことにマウスの実験で成功させ、その成果をイギリスのオンライン科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表しました。
東京理科大学では昨年の2011年2月に、毛の生えていないマウスに毛包を作る幹細胞を移植し毛を再生することに成功したと発表していましたが、この時のマウスが1年間生き続けるまで観察を続けたということでしょうか。

東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる

抜け毛や白髪の原因で髪の幹細胞生成に必要なタンパク質が解明 | CUTPLAZA DIARY抜け毛や白髪の原因で髪の幹細胞生成に必要なタンパク質が解明 | CUTPLAZA DIARY (東京医科歯科大学)
毛の再生治療、マウスで成功。脱毛症治療に応用 | CUTPLAZA DIARY毛の再生治療、マウスで成功。脱毛症治療に応用 | CUTPLAZA DIARY (東京理科大学)
米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展 | CUTPLAZA DIARY米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展 | CUTPLAZA DIARY (アメリカのエール大学)

組織や器官に成長する幹細胞は通常、胎児から採取しないと器官の再生が難しいのですが、今回のヒゲを用いた実験では成熟したマウスからでも発毛器官が再生できたとのことです。
昨年の2月の発表によると『マウスのひげは体毛より太く、直径が0.05ミリ程度でヒトの毛髪に近い。再生した毛を電子顕微鏡で分析すると、自然の毛と同様に中心に毛髄、周囲に毛皮質があった。さらに自然の毛は生え替わることを繰り返すが、移植後の毛包も3カ月間、21日周期で生え替わりが続いた。』とのことです。

大人のマウスからヒゲの毛包の幹細胞を採取して培養し、生まれつき毛の生えないマウスの背中に移植したところ、7割のマウスが3週間後に毛が生えてきたそうです。また、毛は毛周期ごとに生え変わり、マウスが寿命で死ぬ1年間発毛機能は維持したとしています。

そして、色素を作る細胞を一緒に移植すると白い毛を黒や茶色にすることができたそうです。

これまで毛の移植では後頭部の皮膚組織ごと取り出し、髪の毛の毛包ごと植えつける移植手術はありましたが、皮膚ごと取り除いた後頭部は上と下の皮膚を縫い合わせることから、皮膚自体のリスクが出てしまいます。また、植えつけた髪の毛が再び生え変わったり移植そのものがうまくいく確率が7割程度とのことです。

これから髪の毛の幹細胞による再生治療の技術が進み、早い時期に脱毛症治療に応用がされるようになるといいですね。
続きを読む 東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる

米メリーランド大学、全顔面移植手術を36時間の手術で成功

アメリカのメリーランド大学メディカルセンターは先週行われた全顔面移植手術について会見を行いました。
患者となったリチャード・ノリスさんは15年前に顔面を銃で撃たれ鼻や唇を失っていましたが、今回の顔面移植手術により、上下両あご、歯、舌及び下層の筋肉を含む頭皮から首までの顔面全ての軟組織を移植し、さらに感覚と機能回復のために知覚および運動神経を移植されました。
術後6日で舌を動かしたり、目を開閉したりするなど、回復が予想よりも早い事を明かしています。

米メリーランド大学、全顔面移植手術を36時間の手術で成功
米メリーランド大学、全顔面移植手術を36時間の手術で成功

ドナーの顔組織を使っていますが、患者の顔の骨格に合わせるため、ドナーには似ていないとのことです。

昨年3月に全米初の全顔面移植手術が高圧電線で顔を無くした男性に行われましたが、アメリカでは以前から顔の部分移植も行われており、顔の全移植についてもこれから技術がさらに向上していくことでしょう。
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